内容説明
ニホンザルの寿命はおよそ二十五年といわれる。厳しい野生の中で暮らしてきたサルたちが、ヒトから餌をもらうようになって五十一年になる。ある意味では楽して暮らせるようになった高崎山群のサルたちが、環境の変化に伴いどのように変わってきたのか。根強い人気の秘密は何なのか。観察ノートをめくりながら、αオスたちの素顔とその生きざまを紹介したい。
目次
第1章 群れの「トップ」たち(A群十七代目ボス・ジンギ1―傍らにはいつもシービー;ジンギ2―唇の傷はオスの勲章 ほか)
第2章 新猿類が現れた(変わりつつある王国;A群十二代目ボス・ホープ1―正統派トップの悩み ほか)
第3章 高崎山ボスザル物語(初代ボス・ジュピター―英雄死しても像残す;A群八代目ボス・ジュチ1―“王者の”貫禄十分 ほか)
第4章 サル山の脇役たち(ドラゴン―ハンディは猿を強くする;バーディー―早食い猿は陰の実力者 ほか)
高崎山ボスザル音頭
著者等紹介
松井猛[マツイタケシ]
1945(昭和20)年1月13日、大分市鶴崎生まれ。鶴崎パルプ(株)設計工作係を経て、1973(昭和48)年大分市観光協会入社。現在、(財)大分市高崎山管理公社勤務。フィールドワークを通じ、サルの個体識別、メスザル間の優劣関係、血縁関係を究明してサルの家計図作成。全国各地でサルの講演を行っている。著書「サルの国高崎山」(西日本新聞社)。日本霊長類学会会員。キャリアコミュニケーター(社会人講師)(経済産業省所管)。仕事のかたわら大分県民謡研究会「万謡会」会長、(財)日本民謡協会「大分万謡会」支部長として活躍中。民謡指導歴33年
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