- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
内容説明
韓国では「性売買防止法」(2004年)の制定をきっかけに、フェミニストたちによる本格的な性売買女性の支援がはじまりました。そうして脱性売買女性が増えていきました。その最大の成果が、韓国各地の性売買経験当事者が自発的に集まり、2006年に結成した当事者ネットワーク“ムンチ”です。“ムンチ”は韓国各地でトークコンサートを開き、自分たちの経験した性売買の現場について、“発話”し続けています。その声を集めたのが本書『無限発話』。彼女たちが業者や買春者から投げつけられた実際の言葉や、心の声を聞いてください。
目次
1 性売買のさまざまな現場から(ソープランド;集結地;島のタバン ほか)
2 性売買女性を生きるということ(「当たり」の店主を探して;「当たり」の客を探して;グッとこらえて借金を減らさなきゃ ほか)
3 性売買の現場で見た買春男性たち(男ばかり悪者にされて迷惑;買春男は全国に5人?;私って何? ほか)
著者等紹介
萩原恵美[ハギワラメグミ]
翻訳者
金富子[キムプジャ]
植民地朝鮮ジェンダー史研究。東京外国語大学名誉教授
小野沢あかね[オノザワアカネ]
日本近代史研究。立教大学文学部史学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yoshiko
2
韓国で性売買を経験した当事者グループが執筆。凄惨な実態に衝撃を受けるけれど、凄惨さにばかり目を奪われてはいけない。「『私たちの被害』を『やつらの加害』へと置き換えたい」(p.14)。社会はなぜ「性を売る」人にばかり注目し、業者や「性を買う」人たちに目を向けないのか。問題は日本社会も共通している。たとえば若い女性をホストクラブに通わせて借金を作らせ、性産業に追い込む実態に関していくつもの報告がある。私は筆者たちに「強さ」を感じるし、リスペクトしている。本書が日本社会が変化するきっかけになればと願っている。2023/07/10
しじま・炎のラニーナchang
0
セックスワーク論者はどのようにこの本に応答するのか? そのような問いかけを考えつつ,わたし自身も応答ができないことを思い知らされた。2024/04/04
bomi
0
「私たちの被害」から「やつらの加害」への視点の転換。日本でも売る女性にばかり注目が集まり、買う男性は透明化される。おかしなことだ。変えていかなければならない。2024/02/25
-
- 和書
- 事例でわかる伝聞法則