内容説明
歴史上の武蔵は吉川英治の「儒教的修養」を求める武蔵でも、司馬遼太郎の「傲慢な天才」でもない。武蔵は将軍家指南・柳生宗矩の「活人剣」思想に抗して、「勝人剣」を貫くことで江戸思想の外に出ようとしたのである。時代が閉塞していく中で、あくまで独自的であろうとした武蔵の反骨精神がいま初めて明らかにされる。
目次
殺人剣と活人剣
武蔵の家系と少年期の修行
徳川家康と柳生一族の出会い
関ヶ原の戦い
武蔵と吉岡一門の戦い
武蔵『丘道鏡』
巌流島の決闘
大坂夏の陣と「元和偃武」
姫路・明石時代の武蔵
家光と宗矩〔ほか〕
著者等紹介
赤羽根龍夫[アカバネタツオ]
1967年早稲田大学第一法学部卒業。1972年早稲田大学大学院文学研究科・哲学専攻博士課程修了。現在、神奈川歯科大学教授(哲学)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。