出版社内容情報
感じていませんか? うまく説明できない「育てづらさ」
・食事、着替え、寝かしつけにひどく時間がかかる
・好き嫌いが激しく、いやなものは頑なに受けつけない
・突然かんしゃくを起こして、なかなかおさまらない…etc
毎日の生活のなかで、うまく説明できないこんな「育てづらさ」。
もしかするとそれは、「自閉スペクトラム(AS)特性」が原因かもしれません。
子どもが「ほかの子と違うような気がする」と感じたとき、親は「皆と同じように」「〇〇ができるように」と焦りがちです。
しかし、「皆と同じ」「できる」を目指すことは、子どもに大きな負担や強いストレスをかけます。
医療機関で「自閉スペクトラム症」などの診断名がついても、診断基準に当てはまらず診断名がつかなくても、それによってそれまでの「育てづらさ」が変わるわけではありません。
「自閉スペクトラム症という診断名(ASD)」ではなく、「自閉スペクトラムという特性(AS特性)」に寄り添った、その子に適した子育て=「ペアレンティング」によって、かけがえのない子どもとの時間を楽しみながら、
子どもの「わかってほしい」や「合ったかかわり」を見つけましょう。
■「診断を受けてから」ではなく「気づいたら」すぐできる!
乳児期に「親とよく目が合う」「名前を呼ぶと振り向く」「興味のあるものを指でさす」といった行動が見られない場合、「自閉スペクトラム(AS)特性」がある可能性があります。適切なかかわりをできるだけ早く始めることで、親子の絆が深まり、発達にもよい影響を与えられることがわかっています。「自閉スペクトラム(AS)特性」に気づいたら、より適した配慮や工夫を踏まえた子育て、「ペアレンティング」をすぐに始めましょう!
■子どもの「わかってほしい」が見えてくる!
本書では、乳児期〈0~12か月〉と幼児期〈1~4歳ごろ〉の生活場面、かんしゃくなどの難しい場面それぞれで、「自閉スペクトラム(AS)特性」のある子に最も適したかかわり方を紹介しています。食事、おむつ替え、着替え、入浴、遊びなど、日常のさまざまな場面で「ペアレンティング」を実践するなかで、子どもの「わかってほしい」が見えてきます。
■ペアレンティングを続けるためのアドバイスも満載
子育てに葛藤や悩みを抱えたとき、「心地よいかかわり方」を見つけるヒントも紹介しています。「ペアレンティング」を実践し、子どもの好きなこと、嫌いなことを知って、お互いに心地よくかかわるなかで、少しずつ、親子の関係性が深まります。子どもの情緒も安定し、いろいろな活動に意欲をもって取り組んでいく姿も見られるでしょう。「ペアレンティング」で、今しかない子どもとのかけがえのない時間を楽しんでください!
内容説明
乳児期から家庭でできる、対人関係への意欲を育む工夫。食事、着替え、入浴。お出かけ、遊び。お手伝い。活動の切り替えやかんしゃくなど難しい場面でのかかわり方や、親のストレス対策も!
目次
巻頭 よくわかる自閉スペクトラム(AS)の子どものペアレンティング
1章 理解 わが子に合ったペアレンティングとは?
2章 実践1 乳児のためのペアレンティング
3章 実践2 幼児のためのペアレンティング
4章 実践3 難しい場面のペアレンティング
5章 心をつなぐ 無理なく続けるペアレンティング
著者等紹介
神尾陽子[カミオヨウコ]
医学博士。京都大学医学部卒業。京都大学医学部附属病院精神神経科助手、米国コネティカット大学客員研究員、九州大学大学院助教授、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所児童・思春期精神保健研究部部長を経て、現在、神尾陽子クリニック院長。お茶の水女子大学客員教授。精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医、日本医師会認定産業医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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