出版社内容情報
《内容》 著者が実際の診療場面や介護相談で経験した実例をもとに,厳選された 100の設問に対して,Q&A 形式で構成された痴呆症介護の最新百科.内容は,やさしく語りかける文体とユーモラスなイラストにより,親しみやすい内容で読者の理解を助ける.介護家族はもちろん介護専門施設の従事者にとっても長く役立つ座右の書である.
《目次》
【痴呆の始まりの頃】
●医療と薬
Q1:痴呆症になりやすい人というのがありますか
Q2:痴呆の初期はどうしたらわかりますか
Q3:痴呆症かもしれないと思ったらどこへかかればいいでしょうか
ほか
●精神変調と言動
Q13:明るく活動的な人でしたが,近頃無気力になり趣味の習い事も理由をつけて休み,テレビや新聞も見なくなりました.
Q14:「もう死にたい」とよく口にしますが,大丈夫でしょうか
Q15:「誰かに聞かれるといけないから」と,ひそひそ話をするようになりました.痴呆でしょうか
ほか
●日常の生活
Q21:老年痴呆といわれていますが,まだ運転をしています.車は取り上げるべきでしょうか.
Q22:夫はまだ54歳なのに痴呆になっています.仕事は続けさせたいのですが
Q23:お風呂を勧めると「昨日入ったからいい」と言って入りません.もう1カ月以上になります
ほか
●介護者の思い
Q34:約束したことでも「そんなこと知らない」と怒ります.どう説明したらいいですか.
Q35:家事が難しくなっているので,ヘルパーさんを頼みましたが,「帰って」といい,中に入れません
Q36:間違ったことをしているとつい叱ってしまいます
ほか
【痴呆の進む頃】
●医療と薬
Q43:アルツハイマー病に効く薬ができたと聞きました.使ってもらえますか
Q44:自分はどこも悪くないから,と薬を飲もうとしません
Q45:肺炎や骨折などの急病のときに病院で診てもらえるか心配です
ほか
●精神変調と言動
Q48:「お父さん遅いわね」ともう亡くなった夫がいるようなことを言います
Q49:夕方になると「お世話になりました.家に帰ります」と他人行儀に挨拶して,家を出ていこうとします.「ここが自分の家だ」と説明しても5分もしないうちに同じことをいってきます.どうしてでしょうか
Q50:「家に帰る」とは生まれた家のことで,子ども時代に帰ったのだから,その頃の思い出を話してもらうと落ち着くといわれますが,本人は「そんなこと忘れた」と話に乗ってきません.そういうときにはどうすればいいのですか
ほか
●日常の生活
Q53:家でお風呂に入れようとすると抵抗して入りません
Q54:トイレを汚して困っています.自分で始末させた方がいいですか
Q55:数分おきにトイレに連れて行けといいます.連れて行っても排泄はないのです
ほか
●介護者の思い
Q64:毎日1人で散歩していますが,道に迷わないかと心配です.行き倒れになったらとか,他の人たちに迷惑をかけるのではないか,と気がかりですが対策があるのでしょうか
Q65:行方不明になったらまず,どうしたらいいでしょう
Q66:プライドが高くて,デイケアのような年寄りの集まりには行こうとはしません
ほか
【痴呆が重くなった時期】
●医療と薬
Q79:痴呆が重くなったときの薬はありますか
Q80:薬を飲ませるのが難しくなっています
Q81:薬を飲ませるようになってから,口をもぐもぐさせる,よだれが出る,舌が出る,午前中ボーッとしている,足がもつれるなどが目立つようになりました.とても気になるのですが
ほか
●精神変調と言動
Q84:テレビに写っている人にお辞儀したり,アナウンサーの話に受け答えするようになりました
Q85:毎朝,洗面所の鏡の前に行って,鏡に映る自分の姿に話しかけたり,挨拶するのも同じことでしょうか
Q86:暴力行為がひどいのでどこでもショートステイを断られてしまいます
ほか
●日常の生活
Q92:食べ物をよくむせるようになりました
Q93:食べたものを口に入れたまま,いつまでたっても飲み込もうとしないので困っています.
Q94:最近,冷蔵庫にある肉や大根やネギなどの野菜を,生のまま食べてしまいます.またバターを1ケース食べたり,お歳暮で届いたミカンを1箱食べてしまいました.体に害はないのでしょうか
ほか
●介護者の思い
Q96:言葉も出なくなり,無表情で絶えず大声で叫ぶなど,ほとんどコミュニケーションがとれません.意志疎通をはかる手だてはないものでしょうか
Q97:もし,介護する人が急にいなくなってしまったらどうすればいいですか
Q98:「成年後見制度」とはなんでしょうか
Q99:後見,保佐,補助の意味を教えてください
Q100:アルツハイマー病の「終末医療」はどのように行われるのでしょうか