出版社内容情報
《内容》 本書は,これから生殖生物学,生殖医学を志す人たちへの入門書として企図されたものであるが,同時に現在生殖の研究に携わる人にとっても自身の知識を再確認する意味においても好適な書である. また, 本書の大部分は13年間にわたる白樺湖カンファレンスでのその年々のトピックスを中心に,生殖生物学・医学の基本的な問題から妊娠に関与する各組織の機能やメカニズム,そして最近注目のゲノムをめぐる話題などで構成されている.本書は単なる学会抄録集や proceedingではなく,Biology という太い思想に貫かれた「科学とは何か」「科学するとは何か」という時代を越えて不変な科学に取り組む研究者の情熱の賜物であり,わが国における最高水準の知識を集約したものである. 《目次》 第1部 総 論 1.妊娠成立の比較生理学/2.ヒトと動物の生殖様式/3.胎盤の病理学/4.生命と環境/5.不妊治療とART/6.不育症/7.臍帯血造血幹細胞第2部 生殖細胞・胚 1.精子の構造とエネルギー源/2.Y染色体上の造精関連遺伝子/3.卵の構造と成熟制御機構/4.排卵数調節のメカニズム/5.生殖腺の発生,性分化/6.生殖機能の中枢性制御機構/ 7.胚の発生調節機構/8.内分泌攪乱物質の生殖細胞第3部 子宮内膜・着床・ 免疫 1.子宮内膜機能の局所調節/2.サイトカインクロストーク/3.妊娠におけるTh1/Th2バランス/4.子宮NK細胞/5.末梢血免疫担当細胞の胚着床促進作用/6.着床とインターフェロン関連遺伝子/7.着床と脱落膜形成/8.子宮内膜細胞外マトリックス/9.不育症における免疫機構第4部 栄養膜細胞・絨毛細胞 1.栄養膜細胞の分化と制御/2.絨毛細胞のアポトーシス調節機構/3.絨毛マクロファージ/4.絨毛のHLA抗原/5.絨毛細胞表面ペプチダーゼ/第5部 胎 盤 1.胎盤におけるIGFの役割/2.胎盤におけるレプチンの役割/3.胎盤ステロイド代謝酵素/4.胎盤におけるSuperoxide Dismutase/5.胎盤関門における糖輸送第6部 分娩・胎児 1.早産とホスホリパーゼA2/2.ヤギ胎仔を用いた子宮外保育実験/3.子宮収縮とオキシトシン/4.オキシトシンレセプターの発現調節/5.オキシトナーゼ第7部 ゲノム・クローン 1.卵母細胞のゲノムインプリ ンティング/2.胎児と胎盤におけるゲノムインプリンティング/3.マウス体細胞核移植クローン技術/4.胎盤栄養膜巨細胞形成の分子機構
目次
第1部 総論
第2部 生殖細胞・胚
第3部 子宮内膜・着床・免疫
第4部 栄養膜細胞・絨毛細胞
第5部 胎盤
第6部 分娩・胎児
第7部 ゲノム・クローン
著者等紹介
中山徹也[ナカヤマテツヤ]
昭和大学客員教授
高橋迪雄[タカハシミチオ]
東京大学名誉教授/味の素株式会社
牧野恒久[マキノツネヒサ]
東海大学医学部母子生育学系産婦人科学部門教授
塩田邦郎[シオタクニオ]
東京大学大学院農学生命科学研究科細胞生化学教室教授
松林秀彦[マツバヤシヒデヒコ]
東海大学医学部母子生育学系産婦人科学部門
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