出版社内容情報
《内容》 ■本書では執筆者の経験の蓄積を踏まえ、さらにそれを越えて、心理学や精神医学、行動科学、医療人類学、生命倫理学、医療哲学などの最新の知見を、<患者支援>という臨床医としての基本を要として科学的に再構築することによって、類書にない特色を打ち出している。■同じライフサイクル、同じ主訴の患者へのアプローチを複数の著者によって執筆するというユニークな方法によって、さながらパネルディスカッションのごとく、読者は角度を変えてそのポイントについて考え、さらにそこに参加して自己の経験や知識を検証することも可能である。■人間的な医療を行っていると評判の高い開業医、心身医療の専門医、新しい分野であるプライマリケア(家庭医療、総合医療)の指導者、一般臨床医にも深い関心をもち発言されている精神科医、さらに医師として長い経験と深い学識を持つ臨床医によって、医師、看護婦などの医療従事者が患者対応の技法として心がけるべきポイントを、実例にそって平易に解説されている。 《目次》 □主要内容□I.最近のトピックスを踏まえた外来での患者対応法とその実際1.心理社会的アプローチを行う際の医師の基本的な考え方と行動2.患者固有の文化・価値観を踏まえた患者へのアプローチ3.インフォームド・コンセントを重視した外来診療の実際4.がん患者への病状説明の実際、彼等との交流のあり方II.ライフサイクルでの各段階の患者さんへのアプローチのポイント1.小児期での患者さんへのアプローチのポイント2.思春期での患者さんへのアプローチのポイント3.青壮年期での患者さんへのアプローチのポイント4.更年期での患者さんへのアプローチのポイントIII.家族との交流、家族へのアプローチのポイント1.患者さんに重大な病気がみつかった2.どうしても患者さんの家族の協力がいる3.家族カンファレンスを持つIV.しばしば遭遇する臨床的な問題-それへの対応と対策-1.沈んで元気がない場合2.医師に対して攻撃的な患者3.医師を利用しようとする患者4.医師を誘惑しようとする患者5.ボケが始まってきた患者6.検査で異常がないのに時間外に頻繁に来る患者7.多くの症状を述べたてる患者8.自分の病気の重大性を認めようとしない患者9.頻回に医療機関を変える患者10.やたらに医師を褒めあげる患者11.宗教的(思想的)などの問題で治療を拒否する患者V.若い医師にぜひ伝えたい外来での態度と技法