出版社内容情報
人々を動かしたものは何だったのか――。社会主義建設や大躍進運動、そして文化大革命の背後で、軍とは異なる武装団体が組織され、統治に利用されていた。伝統社会の暴力が新たな制度に取り込まれる過程と帰結を、その苛烈な活動とともに初めて本格的に検証し、毛沢東政権の実行力を根底から問い直す、気鋭の力作。
【目次】
序 章 民兵からみる毛沢東時代の統治
1 問題の所在
2 研究手法と利用史料
3 本書の構成
第Ⅰ部 共産党政権の権力浸透と民兵 1949-52
第1章 民兵制度の形成と共産党政権の権力浸透(1)
-- 沿海都市近郊部
はじめに
1 民兵制度成立の背景
2 「民衆による武装自衛」の理想と現実
3 土地改革前後の蘇南民兵
おわりに
第2章 民兵制度の形成と共産党政権の権力浸透(2)
-- 内陸山間部
はじめに
1 貴州省における「解放」の失敗と「包幹剿匪」の展開
2 「人民武装」の形成過程
3 銅仁地区における土地改革の展開と民兵の役割
おわりに
第3章 建国初期における共産党政権の民兵管理
はじめに
1 「全国人民武装幹部会議」の開催
2 民兵管理におけるムチとアメ
おわりに
第Ⅱ部 社会主義建設と民兵 1953-56
第4章 社会主義建設期における毛沢東と民兵
はじめに
1 中央軍委の民兵解散計画と毛沢東の反応
2 社会主義建設期における毛沢東と民兵
おわりに
第5章 農業集団化の展開と民兵
-- 沿海都市近郊部
はじめに
1 民兵登場の背景 -- 食糧統制における「大衆動員」の理想と実態
2 食糧統制期における民兵隊の動員
3 食糧統制期における民兵活動の性格
おわりに
第6章 農業集団化の「大衆動員」と民兵
-- 内陸山間部
はじめに
1 自発性に基づく「大衆動員」の限界
2 堅持された「大衆動員」
3 「大衆動員」と民兵
4 民兵の活動論理
おわりに
第Ⅲ部 大躍進運動と民兵 1957-61
第7章 大躍進運動期における毛沢東と民兵
はじめに
1 「大衆動員」にこだわる毛沢東
2 大躍進運動前後における毛沢東と民兵
3 幻と化した民兵隊の拡張計画
おわりに
第8章 大躍進運動の展開と民兵(1)
-- 沿海都市近郊部
はじめに
1 松江地区における大躍進運動の展開
2 大躍進運動の徹底と民兵
おわりに
第9章 大躍進運動の展開と民兵(2)<
内容説明
社会主義建設や大躍進運動、そして文化大革命の背後で、軍とは異なる武装団体が組織され、統治に利用されていた。伝統社会の暴力が新たな制度に取り込まれる過程と帰結を、その苛烈な活動とともに初めて本格的に検証し、毛沢東政権の実行力を根底から問い直す、気鋭の力作。
目次
民兵からみる毛沢東時代の統治
第1部 共産党政権の権力浸透と民兵 一九四九‐五二
第2部 社会主義建設と民兵 一九五三‐五六
第3部 大躍進運動と民兵 一九五七‐六一
第4部 文化大革命と民兵 一九六二‐六七
毛沢東時代の統治と民兵
著者等紹介
高暁彦[コウギョウゲン]
1994年中国四川省成都市に生まれる。現在、東北大学大学院法学研究科助教、博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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