出版社内容情報
都市化・産業化が進み、生命に関する新たな学問が発展するなか、人と動物の関係も大きな転機を迎えた。科学振興を目指すロンドン動物園の展示から、虐待・実験をめぐる社会的論争、進化論とグローバルな採集に基づく「生物多様性」の誕生まで、現代にいたる動物観の形成を解き明かす。
内容説明
「彼ら」はどのように現れ、人々と関わり、変容してきたのか。都市化・産業化が進み、生命に関する新たな学問が発展するなか、人と動物の関係も大きな転機を迎えた。科学振興を目指すロンドン動物園の展示から、虐待・実験をめぐる社会的論争、進化論とグローバルな採集に基づく「生物多様性」の誕生まで、現代にいたる動物観の形成を解き明かす。
目次
ペンギン、空を翔ぶ
1 動物の可視化と主題化(黎明期の動物園;収集、展示、馴致;科学とカネ)
2 人と動物の相互関係(銃を握れない牛のために;幸福な家族;進化論の被造物)
3 人新世の動物種(気候に挑む;生物多様性の起源)
雪原のキリン
著者等紹介
伊東剛史[イトウタカシ]
1975年生。現在、東京外国語大学総合国際学研究院准教授、名古屋大学大学院人文学研究科附属人文知共創センター共同研究員、専修大学人文科学研究所客員所員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
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動物は人と同じように歴史を持てるのか? 動物は単なる自然の産物ではなく文学やアート、宗教や思想にも深く関わる存在 見る側=人間もまた、展示方法に馴致される 科学はカネにならないのか? 動物を守るとは、社会をどう見るかの試金石である 動物の馴致は、人間社会にも応用可能である 家族というユニットを投影された動物たち 人間もまた"連続体"の一部 帝国の「持ち込み可能な自然」を再編成 動物を分類・管理し、記録してきた人間の視点 「見ること」から「関わること」へ 動物の記録をたどること=人間社会の鏡をのぞき込むこと2025/04/04