出版社内容情報
スペイン・インフルエンザのパンデミックを経験した植民地は、いかにしてその医療衛生システムを構築し、人々の健康を管理しようとしたのか。学校・工場・農村・軍・遊郭などの実態を、スポーツやレクリエーションも視野にトータルに解明、帝国下での医療の社会化の光と影を捉えた渾身の成果。
内容説明
体操する人々。スペイン・インフルエンザのパンデミックを経験した植民地は、いかにしてその医療衛生システムを構築し、人々の健康を管理しようとしたのか。学校・工場・農村・軍・遊郭などの実態を、スポーツやレクリエーションも視野にトータルに解明、帝国下での医療の社会化の光と影をとらえた渾身の成果。
目次
序章 植民地朝鮮における疾病・衛生と身体
第1部 感染症と公衆衛生(スペイン・インフルエンザの大流行―疾病と死亡の構造;結核の流行とその背景―社会経済的優位のパラドクス;遊郭の導入と花柳病の流行―植民地「亡国病」と身体的管理)
第2部 労・農・軍の衛生(煙草工場と労働衛生―朝鮮総督府専売局;熊本農場と農村衛生―慈恵診療所の設置と運営;朝鮮駐箚軍・朝鮮軍の衛生と医療―植民地と日本軍)
第3部 身体と鍛練(学校体育と運動会―普通学校・小学校・国民学校;労働者の身体と体育―朝鮮総督府逓信局と企業スポーツの起源;朝鮮簡易生命保険とラヂオ体操の普及―社会教育の生成)
第4部 衛生インフラの光と影(水道の普及と経営分析―感染症・水質論争の検証;温陽温泉の近代化と朝鮮京南鉄道―湯治と娯楽;阿片中毒と阿片専売―植民地住民と麻薬政策)
終章 衛生の帝国と植民地
著者等紹介
林采成[イムチェソン]
1969年韓国・ソウル市に生まれる。現在、立教大学経済学部教授、博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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