内容説明
メガバンクの源流。証券市場が高度に発達した戦前日本において、三井、三菱、住友など財閥系銀行はいかにしてその隔絶した地位を築きえたのか。見過ごされてきた証券・国際業務を軸に、近世来の両替商がユニバーサルバンクへと発展する姿を鮮やかに示し、巨大銀行と金融市場の関係に新たな光を投げかける。
目次
証券・国際業務と金融市場
第1部 両替商から銀行へ―短期金融市場の形成(近世・近代における両替商の動向と銀行設立;為替と金融市場の展開―近世から近代へ;三井銀行の資金循環と季節調整―安田銀行と対比して;三菱銀行の資金循環と季節調整)
第2部 ユニバーサルバンクの証券業務と国際業務(有力銀行の形成と証券・国際業務;債券引受と債権市場―証券会社・地方銀行との関係を中心に;国際展開と外国為替業務)
第3部 ユニバーサルバンクの人的資源管理(三井銀行の人的資源管理;三菱銀行の人的資源管理)
金融市場の発展とユニバーサルバンク―戦後都市銀行へ
著者等紹介
粕谷誠[カスヤマコト]
1961年埼玉県に生まれる。1989年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。東京大学社会科学研究所助手、名古屋大学経済学部助教授等を経て、東京大学大学院経済学研究科教授、博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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