内容説明
リベラル平和構築論を超えて。15万人に及ぶ犠牲者を出し、日本もかかわるアジアの代表的地域紛争の和平をいかに実現すべきか。現地支援の豊富な経験と徹底した調査により、分離独立紛争とその影に隠れた実態を解明、外部主導の支援の限界を示して、現地社会の視点をふまえた平和構築のあり方を考える。
目次
序章 リベラル平和構築論とミンダナオ紛争
第1章 海域イスラーム社会から米国による国民国家形成へ
第2章 フィリピン独立後のミンダナオ統治―イスラーム系反政府武装勢力の生起と発展
第3章 バンサモロによる平和構築への展開
第4章 複雑化・多様化する紛争・暴力の構造―ムスリム・クラン間抗争と分離独立紛争の関係性
第5章 下からの平和構築―マギンダナオ州ダトゥ・パグラス町とウピ町の事例
終章 リベラル平和構築論を超えて
著者等紹介
谷口美代子[タニグチミヨコ]
1968年広島県尾道市に生まれる。1996年オランダ社会研究院(Institute of Social Studies)修士課程修了(開発学)。報道機関を経て、1997年より国際開発コンサルティング会社に所属、国連機関、国際協力機構、NGOなどを通じ、世界各地の紛争影響国の開発現場で平和構築支援に従事。2012年よりアテネオ・デ・マニラ大学大学院・ノートルダム大学大学院客員研究員。2017年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(国際貢献)。2018年アジア太平洋研究賞(井植記念賞)受賞。現在、独立行政法人国際協力機構(JICA)国際協力専門員(平和構築)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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