内容説明
大手家電メーカーの落日やモジュール化の波に直面してなお、圧倒的な国際競争力を獲得できたのはなぜか。戦後復興期の組立ラジオの隆盛から今日まで、荒波の中で培われた多様な顧客への志向と、市販部品の汎用性をめぐる戦略の決定的な役割を示し、強みの源泉を歴史から解き明かす。
目次
顧客多様化の歴史的起源
第1部 戦後民主化と電子部品産業の形成(ラジオ産業の復興;ラジオ部品流通網の形成と展開―大阪・日本橋を中心に;ラジオ部品産業の復興)
第2部 専門生産の確立と高度化(家電セットメーカーによる下請専属化―電子部品の需要構造(1)
トランジスタラジオ輸出の展開―電子部品の需要構造(2)
電子部品の技術革新と「専門生産」の確立 ほか)
第3部 国際競争優位の確立(電子部品市場の多様化と技術革新―1970‐89年;グローバルサプライヤーの誕生―1985‐2017年)
国際競争優位の歴史的コンテクスト
著者等紹介
中島裕喜[ナカジマユウキ]
1971年生。1999年大阪大学大学院経済学研究科博士課程退学。大阪大学助手、東洋大学経営学部准教授等を経て、南山大学経営学部准教授、博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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