内容説明
日本からヨーロッパまで。世界史上、空前のレベルで展開したユーラシアを貫く「知」の交流。百科事典や辞書・地図から宗教・政治・経済の諸制度まで、モンゴル帝国によるダイナミックな革新と統合の実像を、多言語の文献・美術品・出土文物を駆使して描き出す記念碑的労作。
目次
第1部 日出づる処の資料より(対馬宗家旧蔵の元刊本『事林広記』について;叡山文庫所蔵の『事林広記』写本について;江戸時代に出土した博多聖福寺の銀錠について;『卜筮元亀』とその周辺)
第2部 大元ウルスの宗教政策(歴代カアンと正一教―『龍虎山志』の命令文より;庇護される孔子の末裔たち―徽州文書にのこる衍聖公の命令書;地方神の加封と祭祀―『新安忠烈廟神紀実』より)
第3部 ケシクからみた大元ウルス史(バウルチたちの勧農政策―『農桑輯要』の出版をめぐって;ブラルグチ再考―カネとちからの闘争史;モンゴル・バクシとビチクチたち)
著者等紹介
宮紀子[ミヤノリコ]
1972年生、徳島県出身。1999年京都大学文学研究科博士課程単位取得退学。2009年日本学術振興会賞、日本学士院学術奨励賞受賞。京都大学人文科学研究所助教、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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