内容説明
少子化と高齢化の同時進行、メガリージョンの形成、労働者の越境など―アジアは今、大変動の真っただ中にある。各国データの徹底分析により急速な変貌を浮き彫りにするとともに、調査の実施方法や人口センサスでは捉えきれない問題にも光を当て、東アジアの現在を丸ごと捉える。
目次
なぜ、人口センサスなのか?
東アジアの人口動態と人口センサス
中国―人口大国の発展の軌跡と新たな課題
香港―少子高齢化に与える「越境者」の衝撃
韓国―人口の高齢化と高まる長寿リスク
タイ―バンコク・メガリージョンの誕生
マレーシア―崩れゆく民族構成と増える外国籍人口
インドネシア―高齢化と人の移動のダイナミズム
フィリピン―遠い少子高齢化と越境する労働者
ベトナム―「若者の国」の現在と未来
東ティモール、ブルネイ―公用語、母語、そして民族問題
東アジアの社会大変動と日本
著者等紹介
末廣昭[スエヒロアキラ]
1951年鳥取県に生まれる。1974年東京大学経済学部卒業。1976年東京大学大学院経済学研究科修了。2010年「東南アジア地域研究」の功績により紫綬褒章。東京大学社会科学研究所所長などを経て、学習院大学国際社会科学部長、博士(経済学)。主著:Capital Accumulation in Thailand,1855‐1985(Tokyo:Centre for East Asian Cultural Studies、1989、日経・経済図書文化賞、大平正芳記念賞)、『キャッチアップ型工業化論』(名古屋大学出版会、2000年、アジア・太平洋賞大賞)、『ファミリービジネス論』(名古屋大学出版会、2006年、樫山純三賞)
大泉啓一郎[オオイズミケイイチロウ]
1963年大阪府に生まれる。1986年京都府立大学農学部卒業。1988年京都大学大学院農学研究科修士課程修了。現在、日本総合研究所上席主任研究員、博士(地域研究)。主著:『老いてゆくアジア』(中央公論新社、2007年、発展途上国研究奨励賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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