内容説明
戦後ODAの淵源ともいうべき対中借款は、いかにして始まったのか。草創期にあたる日清戦後から第一次大戦期の展開を多角的にたどり、帝国主義的理解の限界をこえて、国際環境と中国側の主体性も踏まえ新たな実像を描き出した、新鋭の成果。
目次
序章 政治経済史から見る対中国借款―東アジア、ナショナリズム・資源
第1章 経済的アプローチの模索―日清・日露戦争と対中国借款の起源
第2章 辛亥革命期の「支那保全」の試み
第3章 対華二十一ヵ条要求への収斂―華中・華南から満蒙へ
第4章 「日支親善」と第一次世界大戦―日中合弁企業・九州製鋼会社の設立
第5章 政治借款の展開と第一次世界大戦―「西原借款」再考
第6章 対中国経済外交の展開と商業会議所―第一次世界大戦下の中国の幣制改革をめぐって
終章 国際協調と「日支親善」のあいだ
著者等紹介
久保田裕次[クボタユウジ]
1984年山梨県に生まれる。2014年大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、大阪大学大学院文学研究科招へい研究員、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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