内容説明
主権と歴史のあいだ―歴史のポストモダニズムに抗しつつ、大西洋・太平洋を含む「群島」の視点から、多元・多層的な「新しいブリテン史」を構想。はたして主権を離れて歴史を語れるのか。グローバルヒストリーにも重い問いを投げかける、政治思想史の碩学によるもう一つの代表作。
目次
第1部 フィールドの提唱(対蹠地の認識;ブリテン史―新たな主題に向けた訴え)
第2部 三王国とイングランド問題(拡張されたフィールド―導入として;二つの王国と三つの歴史?―ブリテンの様々な文脈における政治思想;大西洋諸島と三王国戦争;歴史のなかの第三の王国)
第3部 第一の合同の時代における帝国と反乱(一六八八年以後の群島、ヨーロッパ、大西洋;一六八八年の意義―ウィッグ的な歴史をめぐる省察;帝国、国家、国家連合―多元的君主国における危機としてのアメリカ独立戦争;ブリテン史における合同)
第4部 見慣れぬ多元性のなかのニュージーランド(ネオ・ブリテン人と三つの帝国;タガタ・フェヌアと啓蒙の人類学;分断された文化における法、主権、歴史―ニュージーランドとワイタンギ条約の事例)
第5部 ブリテン、ヨーロッパ、ポストモダン的歴史(二〇世紀後半における主権と歴史;ヨーロッパを脱構築する;新しいブリテン史の政治;結論―歴史、主権、アイデンティティ)
著者等紹介
ポーコック,J.G.A.[ポーコック,J.G.A.] [Pocock,J.G.A.]
1924年ロンドン生まれ、ニュージーランドのクライストチャーチで育つ。現在、ジョンズ・ホプキンズ大学名誉教授。政治思想史研究における世界的第一人者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PETE
うえ
陽香
hideaki
takao