内容説明
技術者として責任ある仕事をするために、何に配慮し、日々の仕事の中でどう行動すべきか、明快な指針を提示。ミクロからマクロまで具体的事例をもとに倫理的判断力を働かせるスキルを高める。公益通報者保護法や福島第一原発事故など、最新の話題も取り上げる。
目次
第1部 技術者になるとはどういうことか(誇り高い技術者とは―具体例から学ぶ;技術とは何か、技術者とはどういう人なのか)
第2部 技術者としての社会への責任(技術者は何に配慮するべきか―小さな視点から大きな視点まで;技術者はどう行動するべきか―社会の要求を解決するためのガイドライン;技術者の責任ある行動を社会はどうサポートするべきか)
著者等紹介
黒田光太郎[クロダコウタロウ]
1949年生まれ。1979年九州大学大学院工学研究科博士後期課程単位取得退学。名古屋大学大学院教授などを経て、名城大学大学院大学・学校づくり研究科教授、名古屋大学名誉教授
戸田山和久[トダヤマカズヒサ]
1958年生まれ。1989年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。現在、名古屋大学大学院情報科学研究科教授
伊勢田哲治[イセダテツジ]
1968年生まれ。1999年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。名古屋大学大学院准教授などを経て、京都大学大学院文学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ぽんぽこ
1
実際にあった事例を解説するのがよかった。特に水俣病事件の話ではチッソ(水俣病の原因の企業)の責任問題がよく理解できた。だが、内容が少し難しかった。2021/04/01
あーてぃる
0
2004年初版発行。まだ東日本の過酷事故は起きていない。装丁を黄色くした第二版が2012年7月に出たこれ。事例を幾つか入れ替え、合併でなくなってしまった企業の名前を書き換え、福島原発の事例をそこかしこに散りばめた物となっている。次の改定では豊洲築地でもいれるか。ああいう専門家会議とやらに出ている「専門家」の倫理ってのはどうなっているんだろうね。2017/05/30
Seiichi Takayama
0
技術者倫理・工学倫理の本。どちらかと言うと学生向けだが、それだけに原理原則や本質に迫る内容が多かった。技術者倫理の本は哲学や工学の専門分野の話が多く理解に時間がかかるものが多い傾向があるが、これは復習にもちょうどよい。⚫︎医師や弁護士は、直接人間の問題を扱っている。一方で技術者は直接的には人工物を作っている。人工物を媒介とした行為であるため、倫理が問われるような行為を直接的に行うわけではない。この点が、一般的な「倫理」以外にも「技術者倫理」や「工学倫理」が必要になってくる理由である。⚫︎技術者はもちろん、2014/09/15
kozawa
0
業界の人がこういう分野の本を読むのはたまにはいいんじゃないでしょうか。ある意味業界外の人に読んで欲しい感もあるのかもだけど。実際に発生して世間を騒がせた色々な事件について割と丁寧に解説してたりまぁ、こういう本もありなんじゃないでしょうか2012/08/24
かも
0
★★★★★名著2025/05/19
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