内容説明
EUの今日の発展を決定づけた戦後イギリス最大の外交転換を、帝国=コモンウェルス、英米特殊関係、対ヨーロッパ関係の困難に満ちた再編過程を軸に、徹底的な資料の博捜により解明、EFTAの設立など経済的要因も踏まえ、現在に続くイギリスとヨーロッパ関係の特質を浮彫りにした俊英による力作。
目次
戦後イギリス対外政策と第一回EEC加盟申請
第1部 西ヨーロッパ、コモンウェルスとの通商関係の変容(メッシーナ・イニシアティブとイギリス政府の対応一九五五~五六年;コモンウェルス特恵制度の揺らぎ一九五六~五九年―オーストラリア、ニュージーランドとのオタワ協定再交渉)
第2部 二つのFTA構想とイギリス対外政策の行き詰まり(ヨーロッパFTA案と政府間交渉の挫折一九五六~五八年;イギリス、カナダ間のFTA協議とその挫折一九五七年)
第3部 「三つのサークル」の交錯と第一回EEC加盟申請への道(EEC、EFTAの並立と英米関係の展開一九五九~六〇年;「新コモンウェルス」と南アフリカ共和国の脱退一九六〇~六一年;ケネディ政権の成立と第一回EEC加盟申請一九六〇~六一年)
第一回EEC加盟申請とイギリス対外政策の特質
著者等紹介
小川浩之[オガワヒロユキ]
1972年生まれ。1998年京都大学大学院法学研究科修士課程修了。2000年ロンドン大学経済政治学院(LSE)大学院国際関係史学部修士課程修了(MA)。2003年京都大学大学院法学研究科博士後期課程研究指導認定退学。京都大学大学院法学研究科助手、愛知県立大学外国語学部講師を経て、愛知県立大学外国語学部准教授、博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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