出版社内容情報
第30回サントリー学芸賞受賞
第26回「渋沢・クローデル賞」ルイ・ヴィトンジャパン特別賞(2009年度)受賞
2009年「日本比較文学会学会賞」
内容説明
パリ、ニューヨーク、サンパウロ、北京…異文化を放浪して藤田が追い求めたものは何か。絵画にとどまらず、写真、映像、装丁、衣装にいたるまで、その豊穣な創作活動を徹底検証。多数の図版掲載を実現し、作品から画家に迫った意欲作。
目次
第1部 見出されたパリ(パリ美術界と出会う;パリ風景を描く;初めてのブックワーク)
第2部 乳白色の裸婦と手仕事(新しい裸婦像の確立;「乳白色の下地」の下地;二枚の「私の部屋」;ベルギーでの名声)
第3部 パリの日本人美術家(パリで日本イメージを求められる;パリの「現代日本美術」展と藤田;増加するパリの日本人美術家のなかで;パリでの壁画制作と日本の表象)
第4部 旅する画家(多文化との出会いと壁画制作の実践;壁画から戦争画へ;「玉砕図」というフィクションへ;アメリカン・コネクション)
「二重亡命者」としての晩年
著者等紹介
林洋子[ハヤシヨウコ]
1965年京都市に生まれる。東京大学文学部卒業・同大学院修了、パリ第一大学文学博士。東京都現代美術館学芸員を経て、京都造形芸術大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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s
4
藤田が日本を発った1913年から、彼の旅多き人生を辿りつつ作品の変遷を追う。 あらゆる物事を吸収しながらも、藤田は日本であり続けた。エコールドパリの乳白色、帰国後は世界を知った日本人、戦争画、心を寄せる場所をパリに求めて報われず、最後の隠遁生活はフランスに居てまんま日本のものだったそう。 藤田は、守ってあげたい。と思わせる人だよなぁ。胸中を思って何度も涙が出た。コクトーと藤田を語るにあたっての居心地悪さは彼らが怖いぐらい誠実であり続けた点にある時に思う。2016/08/20
takao
2
ふむ2021/12/29
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- 和書
- 大嘗祭神饌御供進儀の研究