出版社内容情報
血と暴力に彩られた破滅的な生涯を送りながら、深い精神性と宗教性をたたえた作品によって時代を越えて人々の心を打つカラヴァッジョ。本書は、反宗教改革期イタリアの精神風土のなか、幻視のリアリズムを実現した「呪われた画家」の芸術の本質に迫る、わが国初の本格的著作である。
<地中海学会ヘレンド賞受賞>
<第27回サントリー学芸賞受賞>
目次:
第Ⅰ部 カラヴァッジョの位置
第1章 生涯と批評
第2章 1600年前後のローマ画壇とカラヴァッジョ
第Ⅱ部 カラヴァッジョ芸術の特質
第3章 回心の光
第4章 幻視のリアリズム
第Ⅲ部 カラヴァッジョ作品の諸問題
第5章 真贋の森
第6章 カラヴァッジョの身振り
第7章 二点の《洗礼者ヨハネ》の主題
第Ⅳ部 カラヴァッジョ逃亡
第8章 末期の相貌
第9章 犠牲の血――《洗礼者ヨハネの斬首》の図解解釈
第10章 失われた最後の大作
内容説明
血と暴力に彩られた破滅的な生涯を送りながら、深い精神性と宗教性をたたえた作品によって時代を越えて人々の心を打つカラヴァッジョ。本書は、反宗教改革の精神風土のなか、幻視のリアリズムを実現した「呪われた画家」の芸術の本質に迫る、わが国初の本格的著作。
目次
第1部 カラヴァッジョの位置(生涯と批評;一六〇〇年前後のローマ画壇とカラヴァッジョ)
第2部 カラヴァッジョ芸術の特質(回心の光;幻視のリアリズム)
第3部 カラヴァッジョ作品の諸問題(真贋の森;カラヴァッジョの身振り;二点の“洗礼者ヨハネ”の主題)
第4部 カラヴァッジョ逃亡(末期の相貌;犠牲の血―“洗礼者ヨハネの斬首”の図像解釈;失われた最後の大作)
著者等紹介
宮下規久朗[ミヤシタキクロウ]
1963年、名古屋市生まれ。東京大学文学部美術史学科卒業。1989年、同大学院人文科学研究科修了。同年より兵庫県立近代美術館学芸員、1992年より東京都現代美術館学芸員、1995年から神戸大学文学部助教授。1998‐99年、文部省在外研究員としてローマで研究。1999年、第6回鹿島美術財団賞受賞
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