出版社内容情報
ローマ人とはいかなる人々か? 農業や牧畜など「なりわい」に基づく人間関係を、
家・社会・国家という三層の連関の中で捉え、ローマ人における自由と隷属、支配と
結合のありようを照射。制度史と社会史を統合する中から、ローマ的なものの特殊性
と普遍性を探った碩学の論集。
目次:
第Ⅰ部 農民の世界
ホラティウス『カルミナ』のクリエンテス
カエサル『内乱誌』のコロヌス
キケロの法廷弁論にあらわれるコロヌス
Politor考
第Ⅱ部 牧人と国家
土地法における家畜の問題
Calles考
古代イタリアにおける移牧と牧人
移牧をめぐる二、三の問題
第Ⅲ部 家の承継とライフサイクル
ローマ共和政期の養子縁組と奴隷制
共和政末期ローマの若者
イマギネスとローマ女性
古代ローマにおける老人の問題
内容説明
農業や牧畜など「なりわい」に基づく人間関係を、家・社会・国家という三層の連関の中で捉え、ローマ人における支配と結合のありようを照射した労作。
目次
第1部 農民の世界―小作人と隷属農民(ホラティウス『カルミナ』のクリエンテス―『カルミナ』第二巻の一八の二五にあらわれるクリエンテスをめぐって;カエサル『内乱誌』のコロヌス―『内乱誌』第一巻の三四の二にあらわれるコロヌスをめぐって;キケロの法廷弁論にあらわれるコロヌス;Politor考)
第2部 牧人と国家(土地法における家畜の問題;Calles考―移牧と国家ローマ;古代イタリアにおける移牧と牧人;移牧をめぐる二、三の問題―原初形態・「聖なる春・信仰」)
第3部 家の承継とライフサイクル(ローマ共和政期の養子縁組と奴隷制;共和政末期ローマの若者;イマギネスとローマ女性;古代ローマにおける老人の問題―Sexagenarii de ponteをめぐって)
著者等紹介
長谷川博隆[ハセガワヒロタカ]
1927年生まれ。1953年東京大学文学部西洋史学科(旧制)卒業。名古屋大学文学部教授、中部大学教授などを経て現在、名古屋大学名誉教授
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