出版社内容情報
戦時下、人々は映画に何を見たのか? 全体主義統制下の映画産業と創造性の
あり方を凝視するとともに、「文化」映画、「ヒューマニズム」戦争映画、精
神主義映画等、戦争プロパガンダ映画の発展を通して「大日本帝国」の戦争と
社会を鮮やかに描き出した労作。≪2004年アメリカ映画メディア学会賞受賞≫
内容説明
戦時下、人々は映画に何を見たのか。プロパガンダ映画の発展を通して、「大日本帝国」の戦争と社会を鮮やかに描き出す―時代そのものが語る統制下の映画産業と創造性のあり方。
目次
第1章 束の間の平和から「非常時日本」へ
第2章 「歪んだ鏡」―革新官僚と映画法
第3章 一世を風靡した「文化映画」
第4章 支那事変と映画業界
第5章 「ヒューマニズム」戦争映画
第6章 「理屈の時期は終わった!」
第7章 チャイナ・ドリーム
第8章 新たなる戦争の前夜
第9章 統制の内在化
第10章 「打倒英米」―映画戦始まる
第11章 「魂の進歩」―新たな精神主義映画
第12章 戦意高揚としての娯楽映画―太平洋戦争中期
第13章 鉄棺の蓋が閉じる
第14章 「一億特攻隊」と米軍上陸
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
満州事変から太平洋戦争の敗戦まで、日本映画と戦争との関わりという視点で書かれた労作。フィルムが現存しない作品ばかりと言われる戦前、戦中の日本映画について、当時の政府や戦況、映画雑誌の批評や宣伝などとの関連も含めて、ここまで書けるとは驚異的。著者はアメリカ人の研究家だが、ちゃんとアクセス出来る資料が残っているのだ。恐らく、日本人だと、この時代の日本映画について、戦争絡みで書く事を躊躇する人が多いから、類著が少ないのではないかと思う。特に戦時中の映画を語る上では欠かせない文献だろう。2019/12/03
陽香
2
199508152017/05/11
ノメ
0
アメリカ人の著者が、ここまで詳細に戦時中の日本映画について記述したことに驚嘆。日本人でも、ここまで描けるかどうか?2015/12/02
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