SB新書<br> 世界史の中の明治維新―なぜ日本は「帝国」を目指したのか

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世界史の中の明治維新―なぜ日本は「帝国」を目指したのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 304p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784815636876
  • NDC分類 210.61
  • Cコード C0221

出版社内容情報

近代日本はどう始まったのか?
世界史から見た「大日本帝国」誕生の物語

【推薦の声、続々!】
名著『「大日本帝国」崩壊』の著者が描く、帝国の始まりの物語は読むしかない。
──加藤陽子(東京大学大学院教授)

明治維新を世界史で理解する名著。現代世界のなりたちと未来が見えてくる。
──磯田道史(国際日本文化研究センター教授)

アジア初の国民国家は、いかにして「大日本帝国」となったのか。国家の枠組みが揺れる時代に、世界史的視点から明治維新を捉えなおすことで、日本と世界の現在地が同時に見えてくる。
『海外引揚の研究──忘却された「大日本帝国」』で第43回角川源義賞[歴史研究部門]を受賞した著者による、近代日本の出発点を俯瞰する新しい入門書。時代の転換点を読む、今を生きるための日本近代史。

【本文抜粋】
「国民国家が内包する暴力性を自覚してナショナリズムに振り回されない、そういった足腰の強さが日本には備わっているのか、あるいは備わっていないのか。アジア最初の国民国家である大日本帝国をつくり出した明治維新の歴史の中にそれを見出すことができるでしょう。そして、そこから未来の新しい日本の姿を考えることが可能になるのではないか、と思います。」(「はじめに」より)


【目次】

【目次】
はじめに

第1章 世界が動き出す
・歴史認識と他者
・近代まで「国民」は存在しなかった
・近世という時代
・中国史と封建制
・近代の条件
・フランス革命のインパクト
・近代は国民国家の時代
・民衆を結束させる魔法
・なぜ国民国家は戦争に強いのか
・国民軍の誕生と革命の輸出
・ナショナリズムの勃興
・民族=国民の時代
・ドイツの自分探し
・資本主義が動き出す
・イギリスの産業革命
・なぜヨーロッパは覇権を手にすることができたのか

第2章 中国はなぜ「世界の中心」なのか
・世界はひとつではない
・文明大国としての古代中国
・「中華」という名前の由来
・中国の皇帝は徳を磨いていた
・なぜ日本は中国に朝貢したのか
・中国的世界観が千年以上も続いた理由
・不安定な明
・明から清へ
・愛親覚羅家とは何か
・清は複数の世界を支配した
・天下とは何か
・日中関係と琉球王国
・琉球をめぐる日中対立
・清の悲劇

第3章 アメリカがやってくる
・アメリカはかつて大国ではなかった
・アメリカの西部開拓史
・太平洋への道
・捕鯨問題と小笠原諸島
・外国人と初めて接触した日本人
・なぜロシアは日本を求めたのか
・江戸幕府の対応
・国防意識の芽生え
・列強に怖気づく日本
・黒船来航の経緯
・アメリカはまず琉球へやってきた
・将軍の死
・アメリカとロシアの接近
・日露間の双務的領事裁判権
・沿海州をめぐって
・アメリカの野望と日本の反応

第4章 尊王攘夷論はこう生まれた
・「想像の共同体」としての国民国家
・国民国家の成立過程
・誰も天皇を知らなかった
・国史を編むということ
・朱子学の影響
・『大日本史』編纂というプロジェクト
・国家の輪郭が見えてくる
・会沢正志斎の『新論』
・徳川斉昭の政治参加
・尊王思想が幕府に入ってくる
・水戸家が衰退した理由
・国学とは何か
・天皇が階級を打破する
・公武合体論の急所
・尊王攘夷論の成立
・尊王派の末路

第5章 「日本」の輪郭ができあがる
・近代国家の条件
・前近代の土地意識
・無主地先主の原則
・明治政府は何を目指したのか
・身分制の解体
・国家体制の確立
・所有とは何か
・江戸時代の共同体意識
・自治的な精神が育つ
・清と琉球王国世界観の転換
・中国のジレンマ
・日清修好条規とは何だったのか
・台湾で琉球人が殺される
・「台湾」の誕生
・日本はなぜ台湾に出兵したのか
・台湾出兵と感染

内容説明

フランス革命に始まる国民国家の時代―近代。全世界が「国家」となっていく時代の転換点に、日本の明治維新は位置づけられる。アジア初の国民国家はいかにして「大日本帝国」となったのか。国家の枠組みが揺れる時代に、世界史的視点から明治維新を捉えなおすことで、日本と世界の現在地が見えてくる。近代日本の出発点を俯瞰する、日本近代史の新しい入門書。

目次

第1講 世界が動き出す
第2講 中国はなぜ「世界の中心」だったのか
第3講 アメリカがやってくる
第4講 尊王攘夷論はこう生まれた
第5講 「日本」の輪郭ができあがる
第6講 日清戦争―変貌する東アジア世界
第7講 植民地化に抵抗する人たち
第8講 世紀転換期のロシアとアメリカ
第9講 日露戦争―国際的プレゼンスの獲得
第10講 「大日本帝国」の完成―明治維新の終着点

著者等紹介

加藤聖文[カトウキヨフミ]
1966年、愛知県生まれ。駒澤大学文学部教授。早稲田大学社会科学部を卒業後、大和証券勤務を経て、早稲田大学大学院文学研究科史学(日本史)専攻博士後期課程修了。人間文化研究機構国文学研究資料館准教授などを経て、2024年より現職。専門は日本近現代史、東アジア国際関係史、歴史記録(アーカイブズ)学。主な著書に『海外引揚の研究―忘却された「大日本帝国」』(岩波書店、第43回角川源義賞[歴史研究部門]受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

131
日本史と世界史は別々に学ぶため、両者が繋がっているとは考えにくい。しかし幕末から明治維新、大日本帝国の完成に至る日本史上の重要な画期は、世界史の流れから見て初めて理解できる。開国によりフランス革命以後に欧米で定着した国民国家の概念に接した日本人は、植民地化への恐怖から尊王攘夷論を経て日本国民という自覚を得た。そこで天皇の利用価値が再認識され、アジア初の近代国家たる明治政府が成立した。しかし近代化を拒んだ朝鮮や清朝の弱さを知った日本は、彼らを餌食として帝国と化したのだ。外交と内政の一体性を教えてくれる良書。2026/05/16

まーくん

91
「明治維新」という題名からの予想とは異なり、維新の草創期だけでなく、終わりは韓国併合まで、維新が与えた影響を広い視野で捉え論じている。また、予め維新に至るまでの状況を丁寧に解説。曰く、近世から近代へ、国民国家とは(フラス革命の衝撃)、資本主義経済の成立(イギリスの産業革命)、中国はなぜ「世界の中心」だったか、日中関係と琉球王国、黒船来航前夜の世界(アメリカはまだ大国ではなかった)、尊皇攘夷論は如何に生まれたか等々。そして明治維新の本質は領土・国民・主権の三要素を備えた「国民国家建設」であったと結論。⇒2026/04/22

skunk_c

82
現在の高等学校の「歴史総合」の模範的教科書のような内容。自分で言うのは何だが、特に明治初期まではまるで自分の授業の内容のようだった(笑)。特に征韓論争をヘゲモニー争いと切り捨てるあたり。一方日清・日露戦争あたりになると、自分が意識していなかった視点があって刺激的な一方、やや首をかしげる記述もあったが。小村寿太郎がゴリゴリの帝国主義者だという評価は新鮮だが検証が必要かも。特に日露戦争前後のアメリカの関わりがいわゆるヘゲモニー争いというのは同感できるが、ジョン・ヘイ「門戸開放」を無視するのはどうなのかなぁ。2026/06/02

ta_chanko

20
明治維新とは、欧米諸国の圧力にさらされた日本が大急ぎで「国民国家」を創設したアジアで唯一の成功例。中国王朝を中心とする冊封-朝貢体制から、主権国家同士の外交関係へ。中国から絶妙な距離にある日本は、中華文明を採り入れながら、冊封-朝貢体制には取り込まれずにきた。明治維新が成功した大きな要因。しかし後追いで「帝国」を目指したことが破滅への道。日露戦争後、朝鮮・満州・中国へと深入りし、米ソ中と対立を深め、敗戦へ。帝国主義の時代だからやむを得なかった面もあるが、他に選択肢はなかったものか。2026/05/05

さとうしん

16
黒船来航から韓国併合まで、日本が明治維新を達成し、海外植民地を獲得して名実ともに「帝国」となるまでのあゆみを同時代の世界史の展開の中に位置づけつつ辿る。概説としてはわかりやすくお手頃感がある一方で、中国には近世がないといった乱暴な議論があったり、「憲法」や「社会主義」といった用語を中国が日本から逆輸入した(漢語ではなく)漢字であると言ってしまうといったネトウヨみたいな誤りが見られるのが気になる。2026/06/08

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