出版社内容情報
微積が苦手でも大丈夫。“難しい”が“おもしろい”に変わる、新しい数学の扉。
近年若者の「数学嫌い」や「理系離れ」が新聞紙面で騒がれていますが、本書を手にとってくれたみなさんは、少なくとも「数学嫌い」ではないでしょう。
でも、数学が好きだと表明している人はあまりいません。
本来は「好き嫌い」と「できるできない」は別の問題なのですが、いっしょになってしまっている人が多いようで、世の中には「数学を好きだけど、数学ができないから、大きな声で『好き』とはいえない人」がたくさんいます。
本書はそういう方に「数学を好きだ」「おもしろい」といっていただきたくて企画しました。
(中略)
微分積分なんて人生で1ミリでも役に立つのか、と思う方は、具体的に数式をいじる必要性に遭遇していない人でしょう。
そういう人にも数学の「概念」は役に立ちます。
難しいものにどう立ち向かうかを、数学は教えてくれています。
数学が「なんとなく」わかるようになったら、きっとこれまで「難しい=つまらない」だったことも、「難しい=おもしろい」になるかもしれません。
そして本書によって、より多くの方が「数学が難しい=おもしろい」となってくれることが、われわれにとっての至上のよろこびであります。
【目次】
■第1章 微分
1読書百遍と言うけれど
2数学アレルギー対策
3「細かく」分けて、考える
4曖昧じゃない「細かく」
5微分とは
6グラフからグラフをつくる
7曲線上のある点の傾き
8傾きを求めるためのアイディア
92つの点を近づけたい
10極限の数式表現に慣れる
11極限の計算練習
12分母がゼロに近づくと……
13極限が「ない」ことがある
14「連続」という概念
15「微分可能性」という言葉
16そろそろ微分に戻ります
17すべらせて微分
18傾きをたどろう
19導関数という関数
20導関数の表し方
21ちょっと問題演習
22微分の基本公式をつくろう
23定数とxnの微分
24和の微分
25積の微分
26合成関数の微分
27銃は自分で磨け
28適当に描いていた2次関数
293次関数のグラフを描く
30パターン暗記は使いよう
31微分で郵便の限界を見きわめる
32微分の出口
■第2章 積分
33積分と微分のカンケイ
34積分の書き方練習
35積分の読み方練習
36積分の計算練習
37積分定数
38なんでC?
39原始関数
40本当に逆演算?
41積分は変化の合計
42不定積分から定積分へ
43範囲つきの積分
44不定積分・定積分と面積
45dxという幅
46分割して面積を求める
47定積分への違うアプローチ
48求める面積をはさみ込む
49区分求積法①
50区分求積法②
51区分求積法③
52区分求積法の実践
53区分求積法から定積分へ
54定積分で面積の関数を
55微分積分学の基本定理
56マイナスの面積?
57面積を求めよ
58続・面積を求めよ
59積分の本質
60円錐の体積
61球の体積
62積分の戦略まとめ
63物理で式をつくる