出版社内容情報
「一人っ子政策」以後の中国において、「最後の世代」である若者たちの叫びから見える生権力、過酷な計画出産政策とその転換期を読み解いていく。国家と個人の間で揺れる生の権力関係を、歴史と現代の視点から探る。
【目次】
内容説明
「一人っ子政策」に代表される中国の「計画出産」政策のその後における転換とその背景に迫る。若者たちの国家による生・生殖への介入に対する微細な抵抗と、中国の計画出産政策と生権力の交錯が生む現代社会の新たな統治の形態など、国家の統治手法とそれに対する市民の反応を通じて、現代の統治と個人の自由の交錯を浮き彫りにした好著。
目次
第1章 計画出産は特異な政策ではない―家族計画の系譜から把握する(欧米におけるバースコントロール運動の始まり;東アジアで展開された家族計画―日本を中心に;中国の計画出産政策とその緩和)
第2章 計画出産の緩和から見る生権力の変化1―政策のローカルな推進に注目して(出生抑制期における生権力の展開;緩和期におけるローカルなコミュニティでの政策推進;小括:浮き彫りになった生政治的統治)
第3章 計画出産の緩和から見る生権力の変化2―『人民日報』における正当化の言説に注目して(研究方法;優れた模範人物・一人っ子とその変容;二人っ子と生権力の変貌;小括:より洗練された生権力のあり方)
第4章 女性たちの「優生優育」思想に対する受け止め方―インタビュー調査を通して(問題設定;調査地域・調査方法とインタビュイーの基本情報;1990年代後半~2000年代に第1子を出産した女性;2010年代以降に第1子を出産した女性;小括:国家による論理と乖離している女性たちの理解)
第5章 若者たちの三人っ子政策に対する拒否―Weibo投稿のテキストマイニングを通して(分析対象・分析方法;投稿者の三人っ子政策に対する拒否;生殖の国家化への違和感;小括:若者による三人っ子政策と生殖の国家化への抵抗)
著者等紹介
宋円夢[ソウエンム]
1996年中国安徽省生まれ。博士(文学)。浙江工業大学外国語学部卒業。京都大学大学院文学研究科修士課程、博士後期課程修了(社会学専修)。現在、京都大学文学研究科研究員。京都大学、京都精華大学、千里金蘭大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。




