出版社内容情報
音楽と政治の関係は古くて新しい。しかし,インドネシアほど生々しく音楽と政治が絡み合い歴史が作られて来た国はない。スカルノによる西洋音楽批判,スハルト権威主義体制による音楽統制と音楽家動員。それへの音楽家の抵抗や音楽創造実践。そして民主化後,反権力を掲げる音楽実践者が政府批判を繰り広げれば,他方で著名歌手が政界に続々と進出して権力を掌握するというように,音楽と政治の関係はより複雑化した。2019年の「音楽実践法案」の顛末を軸に,インドネシア,さらには現代東南アジア政治を見る。
内容説明
音楽と政治の関係は古くて新しい。しかし、インドネシアほど生々しく音楽と政治が絡み合い歴史が作られて来た国はない。スカルノによる西洋音楽批判、スハルト権威主義体制による音楽統制と音楽家動員。それへの音楽家の抵抗や音楽創造実践。そして民主化後、反権力を掲げる音楽実践者が政府批判を繰り広げれば、他方で著名歌手が政界に続々と進出して権力を掌握するというように、音楽と政治の関係はより複雑化した。2019年の「音楽実践法案」の顛末を軸に、インドネシア、さらには現代東南アジア政治を見る。
目次
序章 「音楽と政治」の密接な関係
第1章 インドネシア・ポピュラー音楽史―外来文化の受容とその影響(一九五〇年代~七〇年代)
第2章 三大ジャンルの産業化・大衆化と分断構造(一九七〇年代~八〇年代)
第3章 自主独立の理念と実践、そして創造性の政治(一九九〇年代~二〇〇〇年代)
第4章 越境と相互依存の政治
第5章 非民主的法案の創造
終章 自立と依存の未来
著者等紹介
金悠進[キムユジン]
国立民族学博物館機関研究員。1990年大阪生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。博士(地域研究)。京都大学東南アジア地域研究研究所連携研究員を経て2020年7月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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