出版社内容情報
アポロニオス・ロディオス/堀川 宏 訳;0903;03;金羊皮を求め、アルゴー船で航海へ乗り出す英雄たちの冒険譚。ヘレニズム期を代表する学匠詩人による、アルゴナウタイ物語の決定版。;20190301
内容説明
ヘレニズム期を代表する学匠詩人による叙事詩。世界の東涯の地コルキスにある金羊皮を持ち帰るよう命ぜられたイアソンは、巨船アルゴー号を駆って航海へ乗り出すことになる。彼を助けるべく、その許にはギリシア各地から、オルペウスやヘラクレスをはじめとする多くの英雄たちが参集した。アルゴナウタイ物語の決定版である本作は古来広く愛読され、ローマの詩人らにも大きな影響を与えた。
著者等紹介
堀川宏[ホリカワヒロシ]
京都大学他非常勤講師。1981年山梨県生まれ。2012年京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学。2016年京都大学博士(文学)取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roughfractus02
6
スペイン王室やハプスブルク家の勲章にある金羊毛騎士団の由来の一つというイアソンの冒険譚を描いた本書は、前3世紀に書かれた叙事詩である。が、運命に翻弄されるギリシャの叙事詩が同性愛を讃えたのに対し、本書は神と英雄を同等に描き、男女の愛を讃える。イアソンの王位奪還も使命でなく意志であり、彼を愛する王女メディアにも他の神話のような残忍さはない。50人のギリシャの英雄がドラゴンの守る金羊毛を獲得する試練に向かうこの英雄物語は、膨大な書物が集まる情報の平坦な時空を思わせる(作者はアレクサンドリア図書館第2代館長)。2022/06/18
khohex
2
私は古代ギリシア文学をラノベみたいなノリで読むことが多いんだけど、これは今まで読んだ作品の中でもそういう読み方がしやすいかも。個性的な仲間をいっぱい集めての冒険譚。癖の強いヒロインもいるよ。注釈も過不足なく丁寧でいい感じです。2024/08/12
nightowl
1
ギリシア悲劇代表作「メディア」前日譚。解説で比較されているホメロスの作品に比べるとより軽やか。そしてどこか同人誌のよう。冒頭の英雄勢揃い紹介から、詩としての語りより絵を想像しながら聞いてくださいという趣。これから「アルゴナウティカ」→「メディア」の順で読み衝撃を受ける人が羨ましい。2024/07/08
ヨシツネ
1
美しさで英雄に張るイアソンなあ2019/04/20
11tm26
0
注釈が各ページ下部についててとても読みやすい。
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- 和書
- だるまさんが笑った