プリミエ・コレクション<br> 歴史小説のレトリック―マンゾーニの“語り”

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プリミエ・コレクション
歴史小説のレトリック―マンゾーニの“語り”

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  • サイズ A5判/ページ数 289p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784814001507
  • NDC分類 973
  • Cコード C3398

出版社内容情報

ゲーテも絶賛し,イタリア人なら誰でも知っているマンゾーニの『婚約者』。実は,ていねいに読むと小説なのに史実と虚構が判別できるように書かれているという。個性的な語り手が用いる2種類の「我々」や引用技法の分析から,独特の〈語り〉の仕掛けに迫る。

口絵
はじめに
本書で言及する主なマンゾーニの著作の邦題と略号一覧

第1章 『婚約者』の成り立ち
    ?文学の最前線としての近代小説
   1.『婚約者』という作品(小説のあらまし)
   2.『婚約者』の語りの形式:語り直される物語
   3.『婚約者』の三つのテクスト:一つの物語、3篇の小説
   4.『婚約者』の言語:現実を描く新しい言葉遣い
   5.イタリア最初の「近代小説」
   6.歴史小説ブームと『婚約者』
   7.マンゾーニの詩学における「事実性」の意味
   8.本書の意義

 インテルメッツォ1 ゲーテの賞賛と歴史嫌い??マンゾーニの国際的名声

第2章 「発見された手稿」と虚実の判別可能性
   1.読まれる史劇と「パラテクスト」による事実の提示
   2.「匿名手稿」への言及と実在の人物の想像上の言動
   3.小括:史実と虚構の滑らかな接続と判別可能性

 インテルメッツォ2 マンゾーニ一家のフィレンツェ旅行と「アルノ川での洗濯」
           ??『マンゾーニ家の人々』より

第3章 「語り手」による一人称の使い分け
   1.「私」か「我々」か:従来の二項対立
   2.「我々」の分類:「共感の一人称複数」の発見
   3.2種の「我々」が果たす異なる機能
   4.小括:〈人称=人格〉のある語りと事実の陳述

第4章 「聞き手」への執拗な呼びかけ
   1.作者と読者の新たな関係
   2.聞き手を含む「我々」と呼びかけの頻度
   3.小括:近代的読者像とマンゾーニ詩学の交差

 インテルメッツォ3 声に出して読みたい(?)イタリア語
          ??『婚約者』の現実の読者たち
第5章 「歴史叙述」における引用のレトリック
   1.歴史部分の“歴史叙述らしさ”
   2.引用の技法と「真実効果」
   3.小括:小説の“設定”がもたらした論述的な歴史叙述

 インテルメッツォ4 『汚名柱の記』の今日性と怒りのレトリック

第6章 「創作部分」における現実性の強調
   1.メタ物語的・メタ文学的言説を通じた「現実性」の強調
   2.『婚約者』における「現実性」の示唆
   3.小括:“現実に似た”創作部分と「ロマネスク」との対決

 インテルメッツォ5 カワイイだけではない、ゴニンの挿絵

第7章 「反文学」的かつ「反歴史」的な歴史小説
   1.既存の文学・歴史からの脱却
   2.例外者、例外的事象の役割
   3.小括:現実の全てを描き込む新しい表現

結 び

付録 『婚約者』の「序文Introduzione」の翻訳

参考文献一覧
初出一覧
あとがき/Ringraziamenti
Abstract Rhetoric of the historical novel:
      studies on the narrative technique of Manzoni
索引

霜田 洋祐[シモダ ヨウスケ]
著・文・その他

内容説明

史実と虚構が判別できる!?ゲーテも絶賛したというマンゾーニの『婚約者』。語り手が用いる2種類の「我々」や引用技法の分析から、独特の“語り”の仕掛けに迫る。

目次

第1章 『婚約者』の成り立ち―文学の最前線としての近代小説
第2章 「発見された手稿」と虚実の判別可能性
第3章 「語り手」による一人称の使い分け
第4章 「聞き手」への執拗な呼びかけ
第5章 「歴史叙述」における引用のレトリック
第6章 「創作部分」における現実性の強調
第7章 「反文学」的かつ「反歴史」的な歴史小説
結び

著者等紹介

霜田洋祐[シモダヨウスケ]
1984年生まれ、大分県出身。2007年3月京都大学文学部卒業。2013年3月京都大学大学院文学研究科博士課程(イタリア語学イタリア文学専修)研究指導認定退学。2016年3月京都大学にて博士(文学)の学位を取得。日本学術振興会特別研究員PD(東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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KAZOO

108
マンゾーニの書いた「婚約者」という本を題材にしてそれが小説なのかあるいは事実なのかを探っていく文芸評論です。私は数十年前に読んだのですがえらく長い作品で人物がたくさん出てきて名前を覚えられなかったのだけを覚えています。その作品を語り手による一人称の使い分けなどを分析したり、挿絵をかなり克明に分析したりして小説よりもこちらの方が面白い感じでした。2018/07/19

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