出版社内容情報
世界の生糸生産量の8割を占めるにいたった中国。計画経済から市場経済へと経済環境が変化するなかで生じた養蚕業と製糸業の生産地域移動とそのメカニズムを分析する。
内容説明
中国との交易路がシルクロードと呼ばれたように、蚕糸業は古くから中国の重要な産業であった。伝統的に江蘇省と浙江省で盛んであったが、近年になって、養蚕や製糸は広西チワン族自治区や雲南省で勃興してきた。計画経済から市場経済へと経済環境が変化するなかで生じた養蚕業と製糸業の生産地域移動とそのメカニズムを分析する。
目次
序章 蚕糸業の縦糸と横糸―伝統と地域比較を探る
第1章 中国における養蚕業および製糸業の発展
第2章 養蚕業および製糸業の産地分布と産地移動
第3章 産地移動の原因とシルク製品貿易の影響
第4章 伝統産地の興衰―江蘇省と浙江省
第5章 伝統産地の躊躇と養蚕地域間の葛藤―インタビューの内容から見た浙江省湖州、海寧と江蘇省海安の事例
第6章 新興産地―広西壮族自治区の事例
第7章 指導站、企業、養蚕農民と農民合作社のインタビュー記録から見えるもの
終章 伝統と新興の交錯―産地間関係と中国蚕糸業の生産構造の再編
著者等紹介
倪卉[ニキ]
立命館大学言語教育センター嘱託講師。1978年、中国北京市生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、博士(経済学)(京都大学、2012年)。2014年4月より現職。専門は経済学、農業経済、中国経済(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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