出版社内容情報
20世紀前半のイタリアを代表する哲学者クローチェは、偉大な歴史学者として、反ファシズムを牽引した知識人としてよく知られる人物だが、同時に、革新的な美学者でもあった。当時、彼の美学理論は世界的な影響力を誇り、我が国の文豪たちが注目するほどであった。その美学思想の発展を、文芸批評の実践と哲学的思考の交錯の中に追う、本邦初のクローチェ美学研究書。
内容説明
20世紀前半のイタリアを代表する哲学者クローチェは、偉大な歴史学者として、反ファシズムを牽引した知識人としてよく知られる人物だが、同時に、革新的な美学者でもあった。当時、彼の美学理論は世界的な影響力を誇り、我が国の文豪たちが注目するほどであった。その美学思想の発展を、文芸批評の実践と哲学的思考の交錯の中に追う、本邦初のクローチェ美学研究書。
目次
第1部 クローチェの美学理論と文芸批評(ポスト・クローチェ主義に向けて―クローチェ美学の研究史;クローチェの美学理論の発展について;文芸批評家としてのクローチェ)
第2部 クローチェと世紀転換期のイタリア文学(19世紀後半のイタリア文学に関する連載とカルドゥッチ論;クローチェのダンヌンツィオ批評;クローチェと「最近のイタリア文学」)
第3部 クローチェ美学の再解釈を目指して(「詩」と「詩にあらざるもの」;クローチェの美学思想における倫理の位置づけ)
補遺(同時代のイタリア詩人たち;クローチェの文芸批評の翻訳)
著者等紹介
國司航佑[クニシコウスケ]
1982年、東京都生まれ。2012年3月京都大学大学院文学研究科博士後期課程(イタリア語学イタリア文学専修)指導認定退学。2015年3月、博士(文学)取得(京都大学)。現在、京都外国語大学イタリア語学科専任講師。専門は19‐20世紀のイタリア思想・文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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