内容説明
午後九時すぎ、塾からの帰り道。学校では優等生で優しい人物を演じ続けている高校生の雨月は、橋の上で真っ暗な夜空を見上げながら、「死にたい」と呟いていた。不注意で落ちそうになったところを、同じ電車でよく見かけていた他校の男子・冬夜に助けられる。心の中を簡単に見透かしてくる美しい彼に、最初は苦手意識を持つけれど、じつは彼もまた生きる理由を見出せずにいた。そして、冬夜から「“死にたがりこじらせ部”を作らない?」と提案される。死にたがりの自分を大事にできるように、二人は夜にだけ会う約束を交わし、少しずつ心を通わせていった。しかし、ある出来事がきっかけで、突然冬夜が目の前から消えてしまう。そこには、悲しすぎる壮絶な理由が隠されていた。「約束して、もうひとりで泣かないって」―悲しい過去と孤独な夜が二人を繋ぐ、奇跡と希望の物語。
著者等紹介
ユニモン[ユニモン]
広島県出身。ユニモン名義で第7回魔法のiらんど大賞受賞作『リキ ―もう一度、君の声を聴かせて―』(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)で作家デビュー。朧月あき名義でも活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Peter Rabbit@ポプちゃん大好きです
25
《あらすじ・感想》学校では優しくて優等生を演じている女子高生、雨月。ある日の塾の帰りの夜9時過ぎ、橋の上で彼女は「死にたい」とひとり呟いた。学校では明るくて爽やかな男子高生、冬夜は彼女が橋の上から落ちそうになっているのを見つけてしまい助けてしまう。そこで出会った二人はどちらかが死んだら解散という“死にたがりのこじらせ部”を作ることになる__。とても感動して読み終わった後最高の満足感が押し寄せた。言葉も景色も全て綺麗で本当に素敵なお話しだった。ぜひ一度読んでみてはどうでしょうか!2023/09/23
Nori
3
死にたい願望を持つ女性高生と男子高生が出会い物語が始まる。ただ、その出会いにはある隠された秘密とは…そして、その秘密を乗り越えた先にある二人の結末とは。ちょっとスタンスが違うかもしれないけれど読んでるときに『生きのばし』が頭の中に流れてきました。2024/07/20
糸文
2
★★★★★ 2022/07/05
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- 洋書
- Suzume 1