内容説明
就活に難航中の莉子は、就職祈願に伊勢を訪れる。参拝も終わり門前町を歩いていると、呼び寄せられるように路地裏の店に辿り着く。『居酒屋お伊勢』と書かれた暖簾をくぐると、店内には金髪の店主・松之助以外に客は誰もいない。しかし、酒をひと口呑んだ途端、莉子の目に映った光景は店を埋め尽くす神様たちの大宴会だった!?神様が見える力を宿す酒を呑んだ莉子は、松之助と付喪神の看板猫・ごま吉、お掃除神のキュキュ丸と共に、疲れた神様が集う居酒屋で働くことになって…。
著者等紹介
梨木れいあ[ナシキレイア]
2017年1月『晴ヶ丘高校洗濯部!』(スターツ出版刊)で第1回スターツ出版文庫大賞の優秀賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kei302
60
著者の梨木れいあさんの「伊勢♡愛」、わかるよお~と応援しながら読みました。トヨちゃんヤマちゃんほか、神様の呼び名が楽しい。もちろん食べものも美味しいのです。 伊勢神宮の神様たちが昼間の愚痴を言いに集う「居酒屋お伊勢」。「また おいない」コロッケの話がよかった。2022/04/14
野のこ
57
神様さまなのでたまに話が壮大だけど、仕事?を終えて居酒屋お伊勢で美味しいごはんとお酒を楽しむ様子が人間じみていて微笑ましかったです。トヨさん、インスタとかめっちゃ使いこなしてるし(笑)伊勢うどんのたまり醤油が気になりました。あと『赤福』の朔日餅も。松之助と莉子は知り合って間もないし恋人じゃないのに距離感近すぎるのでは〜?と思ったけど、いろんな神様が出てきて面白かったので次回も読みたいです。2020/04/06
はつばあば
55
奈良のまち・・から、今回は三重のお伊勢さんにあるという神様の憩う居酒屋へ。人でも神様でも仕事が終ったらちょっと一杯・・。いいですねぇ。三重の言葉で「おいない」なんて言われたら飛んでおきたくなるほど優しい響き。標準語もいいけれど土地・土地の言葉はほっこりします2019/09/23
スズ
49
就職祈願を願って伊勢を訪れた莉子が、おはらい町で暖簾を掲げる神様だけが来店する居酒屋に出会い、酒やつまみを楽しみに訪れる日本神話の神々をもてなす給仕として働き始めるほんわか物語。寒風吹きすさぶ夜明け前からの朔日餅の販売行列初体験や、『豚捨』の牛肉コロッケ等、おはらい町のグルメの虜になりながらも、一つ屋根の下で暮らす店主の松之助と居酒屋を切り盛りする毎日に充実感を感じていく莉子の姿が読んでいて心地良い。来店する神様達の愛情の深さも良く、彼らに気に入られた莉子が楽しそうに神様達にお酒とおつまみを運ぶ姿が暖かい2018/12/24
hirune
45
【Kindle】ブラック企業を3ヶ月で退職し、無職 求職中の女子 莉子は、伊勢の神様の斡旋で 神様専用居酒屋に就職を果たす。生きてるうちに一度は行ってみたいお伊勢参り。さすがお伊勢さんは125も社があるなんて、こんな大勢の神様がいたら お話しのネタの宝庫ですね!人間臭くてざっくばらんな神様たち、いい感じです♪もっとたくさんの個性的な神様が出てくるといいなぁ☆2019/11/01