内容説明
「私には色がない―」高校に入学した沙希は、母に言われるがまま勉強漬けの毎日を送っていた。そんな中、中学の時に見た絵に心奪われ、ファンになった“桐谷遙”という先輩を探しに美術室へ行くと、チャラく、つかみどころのない男がいた。沙希は母に内緒で美術部に仮入部するが、やがて彼こそが“桐谷遙”だと知って―。出会ったことで、ゆっくりと変わっていく沙希と遙。この恋に、きっと誰もが救われる。
著者等紹介
麻沢奏[アサザワカナ]
2011年2月にイアム名義で「放課後図書室」で第5回日本ケータイ小説大賞特別賞を受賞し、書籍化(スターツ出版刊)。現在は小説サイト「E★エブリスタ」で執筆活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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寂しがり屋の狼さん
64
放課後シリーズ3冊目📚️他の2作に比べると2人の進展にヤキモキする(笑)桐谷先輩の素直でない態度…「欲しがりかたを知らない」の理由が物語の後半で語られて「なるほど」とは思いましたが、何度も振り回されて辛い思いをした沙希ちゃんが可哀想だよ(’-’*)2020/11/02
インド
47
家庭の事情に閉塞感を覚える女子高生と、人々を魅了する絵画を描く先輩男子高校生の物語。葉、ビン、青、あめ、美術室。物語のあらすじと、表紙に惹かれて購入。色の描写が繊細なタッチで伝わる。それとは反して、登場人物の相関関係はなかなかドロドロ。しかし、母親の想いや天才の彼の過去を受け止めて、前に踏み出す主人公を応援したくなるー。なかなかいいカップルですねえ(*≧∀≦*)。美術部同時入部した彼女は、もういろいろ神すぎて、なんだかんだ一番報われてほしい!2018/07/30
hundredpink
40
アオハルだだだ。2019/08/26
ami*15
36
憧れの絵を描く先輩が沙希の心を変えてくれた。今まで親の思想に縛られ、色のないような生活を送っていた沙希でしたが、桐谷先輩との関係が沙希の日常に綺麗な色を塗る。桐谷先輩と一緒に何気ない会話をしたり絵を描いたりしていた時の沙希の姿はとても輝いているように見えました。娘を無理やり塾に行かせようとする沙希の母には凄く読んでいてイライラしてきたな。私も沙希の母のような親には将来絶対なりたくない。恋や友情、桐谷先輩を巡るライバルの出現と少女漫画によくあるような要素が満載の作品でした。2018/02/19
凛
36
高校に入学し、母親に言われるがままに勉強漬けの毎日を送る沙希。私には色がない、そう悩む沙希は一人の掴みどころのない上級生と出会う。実は彼は沙希が中学の時にその絵を見てファンになった「桐谷遥」本人だった。そんなところから始まる物語は、どこか甘酸っぱくて切ない。絵を通して交流を深め、その距離が変わっていく中で、お互いに影響を与え、少しずつ変わっていく沙希と遥の姿がいい。二人を見守る他の登場人物もいい人ばかりなので、綺麗すぎる印象はあるものの、個人的には好きな雰囲気の物語だった。二人の描いた絵を見てみたいなあ。2017/06/14