内容説明
あなたの演奏、指導が変わる!ダルクローズリトミックの原点となり、リスト、ルビンシュタイン、ハンス・フォン・ビューロー達が用い、ヨーロッパ全土に音楽表現教育革命を引き起こした画期的な演奏のための実用的リズム理論。日本初公開。原典にはない監修者による質問とエクササイズの解答と手引き付き。
目次
第1章 拍子とリズムの起源
第2章 さまざまな種類のリズム(テティックリズム;アナクルーズリズム;アナクルーズの種類 ほか)
第3章 リズムに属さない音(連結音;感嘆音)
第4章 リズムアクセント(器楽曲におけるリズム;器楽曲におけるセクション;リズムアクセントの法則―開始音のアクセント ほか)
第5章 拍子とリズムの一致―拍子の訂正法
著者等紹介
リュシー,マティス[リュシー,マティス][Lussy,Mathis]
1828年スイスのシュタンスで生まれた。18歳の時にパリに行き、ブジンガーの薦めで多くの音楽家、アドルフ・アダム、エルワルト、シェヴェなどの門を叩く。その後ある修道院の教師になるように薦められ、40年間音楽の授業を受け持つ事となる。1863年、35歳の時に初めての著書である「ピアノ教育法の改革」を出版した。この著書が出版されるや否やピアノ教育の大家たち(リスト、タルベルク、モシュレス、マルモンテル、その他多くの巨匠たち)の注目を浴びた。1873年に出版した「音楽表現概論」は音楽教育に革命をもたらし、リーマン、ビューローの賛辞をうけることとなった。1883年に「音楽のリズム」という著書を出版する。さらに1903年には「近代音楽におけるアナクルーズ」を出版し、ボルダン賞を受け、1912年には遺作となった「ベートーベンの悲愴ソナタ」を出版した。この著書はリュシーの理論を実際の楽曲によって証明しようとしたものである。リュシーは、生涯をリズムと音楽表現の理論を探究することに捧げ、1910年82歳で亡くなった
稲森訓敏[イナモリノリトシ]
1956年静岡に生まれる。国立音楽大学作曲科卒、国立音楽大学大学院作曲科音楽理論専攻修了、作曲理論を島岡譲、小河原美子、作曲をトーマスマイヤー・フィーヴィッヒ、指揮を高田三郎、高階正光の各氏に学ぶ。9年間東京コンセルヴァトアール尚美に勤務。大学院時代にそれまでの音楽理論教育(和声中心の教育)が演奏に直接役立たないことを確信し、他の道を探求し始め、ついにリズム中心の教育(マティス・リュシー/Mathis Lussyの理論)に出会う。その後東京コンセルヴァトアール尚美においてリュシーの理論の正しさを証明するためにピアノ科において「演奏表現法」という名の授業で様々な実験を行う。その結果リュシーの理論が正しいことが証明され、リュシーの死で実現できなかったリュシーの理論のメソッド化への挑戦が始まる。そしてついにテキスト化に成功し教育が可能になり現在に至る。現在Musical Expression主宰、リュシーメソッド代表。父と叔父の康利氏の影響でジャズにも造詣が深くアレンジ本なども出版している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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