内容説明
七年間にも及ぶ陵辱の日々。この世の地獄を生きぬいた若き女性の心の軌跡。
目次
6 適応の心理
7 暗闇に戻る
8 スキャンダル
9 告白
10 司法の歯車
著者等紹介
マックガイア,クリスティーン[マックガイア,クリスティーン][Mcguire,Christine]
クリーブランド出身。昼は秘書として働き、夜学に通い、1972年にカレッジ卒業。1972年8月に結婚。サウスウエンスターン大学法学部へ入学。勉学と家庭の両立がうまくいかず1978年離婚。オレンジ郡で弁護士開業。その後1980年にテハマ郡の検察官として赴任。性犯罪専門の検察官として、次々に有罪を勝ちとり、1984年末までの有罪判決獲得率は90%に達した。「フッカー事件」担当として名をはせる
河合修治[カワイシュウジ]
1934年愛知県豊橋市生まれ。1956年、東京大学法学部卒。自治省行政局等勤務
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感想・レビュー
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長岡紅蓮
3
【劇薬注意】この巻では、主に裁判の様子について。ジャニスの真実の告白によってコリーンは7年間に及ぶ監禁生活から離れることができた。別件でコリーンを誘拐する前年にキャメロンが少女を誘拐し殺害したことも判明する。被害が拡大しなかったのは不幸中の幸いとでも言うべきだろうか? こういった事件を起こすのは、見た目に横暴な人物だけでなく、「おとなしい」人物も含まれている。人の心理というものはわからない。2018/03/11
ankowakoshian11
2
再読。後半は裁判の経緯が中心。キャメロン・フッカー事件で検察側(被害者コリーン側)が頭を悩ませたのは奴隷期間中のコリーンの行動と手紙。弁護士側は『支配下による説得による合意』を推し進め、検察側は『心理強制/強制的支配』であると論じる。洗脳とも違う精神の破壊という意味。かつキャメロンの抱いた完璧な奴隷を支配下に置くという幻想は、単にSMの支配だけでなく完全な優越性も抱く。そのため妻との関係は年数を経るにつれそれを獲得し、物足りなく、そして新たに奴隷をつくる……という心理的な動きらしい。人の心の闇は底がない。2021/09/25
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