内容説明
誘拐・監禁・奴隷契約。奇妙な“ヘッドボックス”は悪魔の発明のほんの入り口だった。
目次
1 叫び声さえも
2 不信のコーラス
3 “K”
4 危険な先例
5 帰郷
著者等紹介
マックガイア,クリスティーン[マックガイア,クリスティーン][Mcguire,Christine]
クリーブランド出身。昼は秘書として働き、夜学に通い、1972年にカレッジ卒業。1972年8月に結婚。サウスウエンスターン大学法学部へ入学。勉学と家庭の両立がうまくいかず1978年離婚。オレンジ郡で弁護士開業。その後1980年にテハマ郡の検察官として赴任。性犯罪専門の検察官として、次々に有罪を勝ちとり、1984年末までの有罪判決獲得率は90%に達した。「フッカー事件」担当として名をはせる
河合修治[カワイシュウジ]
1934年愛知県豊橋市生まれ。1956年、東京大学法学部卒。自治省行政局等勤務
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感想・レビュー
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長岡紅蓮
4
【劇薬注意】キャメロン・フッカー事件。1977年から1984年の7年間に渡り、当時20歳だったコリーン・スタンがフッカー夫妻によって誘拐、普段は狭い箱の中に監禁され、首絞め、水責め、火責め、電気ショック、淫行、鞭打ち、宙吊りといった虐待を受けた。想像するだけで恐ろしいが、こんな事件が実際に起こったという事実に薄ら寒くなった。奴隷契約書の文面は読んでいて、常軌を逸している。何よりも怖いのは、人目には異常に見えないどこにでもいる夫婦が誘拐監禁事件を起こしているところだ……。親しげな隣人は犯罪者かもしれない。2018/02/28
ankowakoshian11
2
再読。映画『ガール・イン・ザ・ボックス』を観た後の振り返り。アメリカで実際にあった誘拐監禁キャメロン・フッカー事件ルポ。当時の若者の間の手軽が移動手段だったヒッチハイク。友人の元へ行こうとしたコリン・スターンがフッカー夫妻に誘拐され監禁・奴隸とされた7年間の実態と、事件が明るみになってからの裁判の経緯が並行に。歪な夫婦、性的ファンタジー、洗脳、コリンの心理的な変化が読み取れる。まだ半分。加害者は普通の顔した人間かも知れないという闇と業。2021/09/25