内容説明
女遊び、酒、莫大な借金。だが厳しい修練から生まれた自由奔放な話術と憎めない振舞いに高座は喝采の嵐を呼んだ。落語の伝統を破壊した、天才芸人の破天荒な生涯を描く、劇作家であり、小説家であった長谷川幸延の代表作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あんパパ
14
今年の9月に上方落語をライブで聴いてから小説でも読んでみたくなり手にした。戦前の名人と知られるが同時に破天荒な芸人とも知られている。それらの伝説とも言われる逸話を元に話は構成されている。結婚した女性は3人、その他のおいたは数しれず。♪芸のためなら女房も泣かす〜。今の世なら「ゲス」としてバッシングされるのであろう。なんかそんな世間は未熟だが人間臭さも感じる。圧倒的な実力を伴った破天荒な人生、人にはわからぬ苦労もあったのだろう。2017/10/17
kuribosu
1
芸のためなら女房も泣かす・・・の歌では女房はお浜やったんやけど?春団治というひと、破天荒なイメージを後の人たちで作られてるように思う。実際は、女癖は少し悪いけど、心ねのやさしい人やったのかなと思った。2017/07/08
0
女房泣かしても、芸の肥やし。 また当時の華やかな浪花がうかがい知れて面白い。2009/11/18
1131you
0
本作は創作や脚色が多いと聞いたので先に富士正晴のを読んでから読んだが、そちらに比べると全体的にきれいで読みやすいという印象。富士版ではなかなかクズだった人達も人情味のある温かい感じに仕上がってるし、春團治に破滅的な雰囲気はない。個人的には富士版の方が読み応えがあったと思う2022/11/06
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