感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kuppa
8
限界を決めるのは心か体か、限界に影響を与える要素は何か、過去の人々が成功した、また失敗した経験や、仮説を立てそれを裏付ける研究者たちの努力を書き記した本書。単なるランニング初心者である私ですら、そうした経験や研究の結果、例えば効率的な練習の仕方や補給の取り方など、積み上げた叡智の恩恵を受けていることがよく分かる。今日、予定よりかなり速くハーフマラソン走れたその後に本書を読み終え、なおさら人間の限界を探る旅にロマンを感じてたまらない。それにしてもキプチョゲ選手は本当にすごいな。2021/11/03
やん
3
読むのに時間がかかってしまったけど面白かった。自身もアスリートである著者が耐久力に影響を及ぼす様々な要素についてわかりやすく論じている。南極探検やマラソン、登山、自転車などいろんな競技が出てきて楽しい。本書の例とはレベルが違うが自分もマラソンを走り終わった後必ず余力が残っていて、どうやったら限界まで力を出せるのか考えたことがある。多くの要因があるんだろうけど、これ以上早く走れないとか自分で自分に縛りをかけていることは確実にありそう。関係ないけど文中でゲータレードが出てきて懐かしかった。2020/08/05
御仁保
3
気軽に試せるものからマッドサイエンティスト的なものまで、持久系スポーツ愛好家なら興味を惹かれる内容ばかり。最終章で結論付けられる「信じること」は拍子抜けしてしまう人もいるかもしれませんが、実際的でありこの本は村上春樹の「走ることについて〜」に次ぐランナー必読本だと個人には思いました。2020/05/27
Masa
2
図書館本。面白そうな書名に惹かれて、借り出し。新しい発見があったわけではないが、 トレーニングが上手くいかないときは「トレーニングによって、自分には思っている以上に力があることを知る。それが走ることで学べる最大の教訓かもしれない。」という一節を思い浮かべることにしよう。そう、上手くいかない時もあると。2020/01/31
Darbytime
1
持久力競技に焦点を当てて人間の限界を何が決めるのかを問う話。フィジカル面は栄養や酸素、熱などがキャップを決め、それを発揮しきるためにメンタルの部分がある。主観的運動強度が高まると脳は危機から離れるために自動的にペースを落とすように指示をする。その衝動を押さえる反応抑制の能力がトップレベルの選手は高い。それはスポーツだけでなく、認知の面でも高い。2021/05/15