内容説明
消えた売春街、奇妙な殺人事件、路地裏に埋まった“闇”を歩くダークツーリズム。
目次
世田谷区
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平和な街で事件は起きる
著者等紹介
本橋信宏[モトハシノブヒロ]
1956年埼玉県所沢市生。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ma-bo
71
(読了日)2020年2月8日(感想・レビュー記入日)2025年1月30日。ノンフィクション作家の本橋さん。全裸監督の作者として有名かな。2017年~19年にかけて東京を巡り街がかかえる闇=ダークゾーンに焦点を当てた一冊。世田谷一家殺人事件、東電OL殺人事件、碑文谷公園バラバラ殺人事件などの過去の事件現場や元売春街を訪れ現在の様子を綴っている。唯一の牧場・小泉牧場でアイスを買ったり、秋葉原にある名物耳かき店で初の耳かき体験をしたり、のどか?な裏ガイドも。著者の「東京降りたことのない駅」積読中【感想追記本⑥】2020/02/08
fwhd8325
59
取り上げている事件は焼き直し感は否めません。それでも、ここにあげられた事件は、生々しく人間くさい。それにしても東京23区、事件が多いものです。いつどこで、事件に遭遇するのかと思うと落ち着かない気持ちです。確かに、人のいない地下道なんか嫌な空気を感じます。2021/01/15
あじ
40
東京23区をつたい歩き“土地の暗部”を洗い出す。誘惑する魔物、暗躍する死神、愛欲の女神、、卒塔婆が乱立するメトロポリス東京の履歴。置き去りにしてきた思念の吹きだまりが私を拐い、回想の渦へと突き落とした。人一倍“時代”に協調してきた私だから、危うく取り込まれそうになった。【Netflix】から全世界に配信された『全裸監督』──原作者として一躍知られるようになった筆者の最新刊。◆皓星社紙礫シリーズに「色街旅情」という書籍あり(※本橋信宏/編)。異色のアンソロジーは私のお気に入りだ。2020/01/26
aloha0307
32
本書を概括すれば、過去の壮絶な事件のあった場所は今はこういう風になってます...ということなのだが、本橋さんの情感たっぷりの筆力ゆえのしみじみ滲み渡る文体は、読んでいて心地よかったなあ✿ 東京はこんなにも秘密に満ちた街だったのか...凄惨な事件は日常の暮らしと背中合わせなのだね。 2020/11/15
きあら
23
東京23区全ての区の路地裏のダークゾーンを歩いたルポで、実話ナックルズでの連載をまとめた本。かつての花街、事件現場、怪し気な裏路地。光あるところには、影もある。もうちょっと裏の世界を深く切り込んだのも読んでみたいけど、退屈しないで読めた。2022/11/01