竹書房新書
死体監察医―法医学事件ファイル

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784812498101
  • NDC分類 498.94
  • Cコード C0276

内容説明

司法解剖。ある日突然奪われた犯罪被害者の命。その死因を究明することにより、事件の真相を突き止め、もの言わぬ被害者の無念を晴らす…。そのためにはささいな事実やどんな痕跡も見逃すことはできない。茨城県警の嘱託医として司法解剖した死体は3000体以上、多くの殺人事件の解決や不審死の解明に活躍してきた著者が、一般の人は決してのぞきみることのできない「死体解剖室」の様子、事件解明に至った経緯などを通して、犯罪捜査における法医学の重要性や役割を語る渾身の一冊。

目次

第1章 なぜ死体を解剖するのか(犯罪、事件と関係のある死体を解剖する;腹を蹴られていた遺体 ほか)
第2章 遺体の無念を晴らすため、二四時間体制(死体の前で握り飯が食えないと刑事はつとまらない;解剖にはなぜ「撮影」と「録音」が必要なのか ほか)
第3章 実録 私が解剖した変死体と刑事捜査(事件ファイル(事故死扱いをひっくり返した「頭部の傷」;「偶然」が重なり、解決された主婦殺人事件 ほか))
第4章 現代社会に死と向き合う(遺体の見つからない事故現場;地中から発見される骨たち ほか)
第5章 日本では見逃されている殺人事件がある(「異状死」が多い現代社会;死亡する人の五人に一人が「異状死」 ほか)

著者等紹介

三澤章吾[ミサワショウゴ]
筑波大学名誉教授、植草学園大学客員教授。医師。医学博士。第17期日本学術会議会員。昭和13年1月東京神田生まれ。昭和38年東京医科歯科大学医学部卒業、昭和43年同大学大学院医学研究科(法医学)修了。同大学助手(法医学)、東京女子医科大学助手(病理学)、東京大学医学部助手(法医学)を経て、昭和47年杏林大学医学部助教授(法医学)、昭和51年4月筑波大学社会医学系法医学教授に就任。茨城県警察や水戸地方検察庁の依頼により多数の司法解剖に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ずっきん

57
監察医の仕事について、わかりやすく書かれている。エッセイに近いかな。2020/11/14

こうちゃ

8
事実は小説より奇なり。司法解剖によって、事実が明らかになった事例を挙げた事件ファイルが興味深かった。事件性がないとされた事案でも、司法解剖によって殺人だと判明したり、逆に殺人だと目されたものが実は病死だったり。[殺人の見逃し][犯罪死体の見逃し]をなくすため、[監察医制度]の普及、医師に対する[検死学]の研修などの対策の必要性と、現状を憂う現場の声がここにある。2014/02/24

Prussian_Blue

3
この分野では上野正彦さんが有名かと思いますが、三澤さんの本書の方が仕事ぶりや事例など分かりやすく纏められており楽しめました。エッセイ調の書き方が好きな人は上野氏、主観に偏りすぎない記述が好みの方はこちらが良いかと。2018/10/10

新橋九段

1
運ばれてくる死体の所見、事件の背景や警察官の心情などが熱を持ちながらもドライに描かれていてわかりやすい。監察医制度の不備は日本の課題の1つだな。2015/12/09

香耶

0
読んでいて悲しい。もっと生きたかっただろうな、とか、自分は解剖される側になりたくないな、とか思った。2016/01/27

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