内容説明
「彼がこの子の父親なんです」伯爵家の次男スティーヴンの死亡記事を見た看護婦マーシーは、その忘れ形見である赤ん坊をスティーヴンの母親に返し、自分は乳母としてそのそばにいたいと訴えた。ひとりでは育てられないと理解しつつ、どうしても子供と離れることはできなかった。ところが、そこへスティーヴン本人が現れる。記事は間違いで、怪我のせいで戦争中の記憶を失い、イギリスへ戻っていたのだ…。再会を喜びつつも、勇敢で明るく洒脱だったスティーヴンに漂う影にマーシーは戸惑う。記憶喪失であることを告げられず、愛したはずの女性を思い出せないスティーヴンと、愛のために“ある嘘”をついたマーシーは互いに秘密を抱えたまま、惹かれあうようになるが…。
著者等紹介
ヒース,ロレイン[ヒース,ロレイン] [Heath,Lorraine]
ニューヨークタイムズのベストセラーリストの常連で、RITA賞受賞の人気ロマンス作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
27
2作目を読むのが最後になりました。爵位がある兄と弟にはさまれ母に溺愛されて育った次男が主人公です。今作では戦地での2年間をころりと忘れた状態で登場。そこに息子を連れた美女が現れ…という出だしです。3作に共通する「罪と許し」というテーマに一番寄り添ったお話だった気がします。戦地での暴力から守ってもらった女子は、もう男子にベタ惚れ。庶子の母となったせいでたった一人の肉親である父親にも勘当され、天涯孤独な彼女が彼との結婚を拒めないのも秘密を守ったのも酌量の余地がありますが、かなりしくじっちゃったわねえ。2018/01/16
Miyuki_fsog
17
前作ヒーロー・ウェストクリフ同様 今作ヒーロー・スティーヴンも目の前の妻を信頼せず、愛人の言葉を真に受けるのか…(`Δ´)最悪や! 疑われて、立ち去る場面のマーシーに拍手(*’ω’ノノ゙☆パチパチ2018/04/22
アネム
9
★★★★★シリーズ1と3が好きで、2は何故か敬遠してたけど、良かったです。でも再読はないかな、やっぱり1,3の方が好き。2017/10/15
浮草
6
三部作の二番目。前作と同じ一族で、内容もうまくいったと思ったところにヒーローに思いを寄せる女性に邪魔されるという同じ構成。今回はとくにはじめからみえみえだった~(笑)それでも面白かった。2017/04/12
まめもち
4
次男スティーブン×看護師マーシー。戦争で記憶をなくしたヒーローと彼の子供を連れて登場するヒロイン。ヒーローが好きだったってだけで他人の赤ちゃんを育てて母親代わりになるなんて、なんて健気なヒロインと思ったけれど・・・嘘ついて結婚に持ち込んだ時点で引いた。実母が登場して口止め料を払うために泥棒するより正直に話そうよ。2016/06/12