竹書房文庫
FKB ふたり怪談〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 255p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784812495636
  • NDC分類 147
  • Cコード C0176

内容説明

不可思議な読み味の中に底知れぬ不気味さを忍ばせる我妻は、学生時代に書いた恐怖小説に纏わる「人魂」、コンクリートの床に突然現れた落書き「死ななない」など44編の断片で恐怖を魅せる。徹底的な取材力と筆力で攻める黒木は、死に纏わる干支の言い伝え「十二支の家」、子供を事故で亡くした母親の怨念「梅雨に嗤う」、金にはなるが忌まわしいアルバイト「軍手」など渾身の32話。

目次

我妻俊樹(三年目;チーズ;ありがとう;ちくわ;ゴキブリ ほか)
黒木あるじ(屁;滴;写;飽;愛 ほか)

著者等紹介

我妻俊樹[アガツマトシキ]
歌人。怪談作家。2005年、第3回ビーケーワン怪談大賞で大賞受賞。短歌や創作怪談というジャンルで日常と非日常のあわいにある恐怖を作品化。FKB『実話怪談覚書忌之刻』で単著デビュー

黒木あるじ[クロキアルジ]
映像カメラマンとしての顔も持つ。2009年、第7回ビーケーワン怪談大賞で佳作受賞。同年、第1回『幽』怪談実話コンテストにて「ブンまわし賞」受賞。2010年、FKB『怪談実話 震』で単著デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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夢追人009

166
ふたり怪談は完全に怪談実話作家プロの一騎打ちの勝負企画で口には出さない物のお互いに闘志をメラメラと燃やして臨まれたのでしょう。完全に常識外れの我妻さんと少し分別を残す黒木さんの対決の勝敗は好みの問題で中々に天晴れな名勝負だと思いましたし、いつもより増頁でしたが全く関係なく充実の内容で一気読みでしたね。新沼謙治さんの名曲「嫁に来ないか」とは全く無関係のトンデモ奇譚。『墓地に来ないか』我妻俊樹:滝井さんが夜中に友人のアパートを訪ねると玄関で何の応答もなく諦めて帰ろうとすると隣の部屋のドアが開き、男が顔を出す。2021/01/31

HANA

42
これは上手い。我妻俊樹出だしの「三年目」でいきなりガツンと衝撃を与え、続けざまに「たけるくん」「人魂」とを畳み掛けてくる。中でも「墓地に来ないか」は不条理ショートショートとして言うことなしの出来だと思う。あと数行の短い怪談に引き締まっていい物が多かった。前半の不安に対して、黒木あるじは嫌さを前面に持ってきた感じ。「写」も「飽」も最後の一行で一気に嫌な気分に突き落とすし、「いきさき」「すいかずら」「おんまさま」「箪笥のある家」は読んでいるうちにどんどん気が滅入ってくる。この二人が組むと破壊力ありすぎだわ。2013/08/06

ネムコ

22
我妻俊樹氏、黒木あるじ氏のふたり怪談。我妻氏のとても実話とは思えない突飛な話、黒木氏の端正な奇妙な話。「廊」は二段落ち。あんまり見事で笑ってしまいました。2023/02/04

hannahhannah

16
ふたり怪談シリーズ第二弾。平山夢明が監修。今回は我妻俊樹vs.黒木あるじ。我妻俊樹の話は全く怖くも面白くもなかった。訳の分からない話は夏目漱石の「夢十夜」を現代風にした感じだった。『FKB 怪談幽戯』の彼の話も面白くなったし、この著者の話は個人的に合わないんだろう。黒木あるじの話の多くは面白かった。「いきさき」や「すいかづら」や「梅雨に嗤う」はサイコホラーの要素もあって楽しめた。「古時計の館」と「箪笥のある家」は不可解で不気味な雰囲気が良かった。ラストの「楓と白木蓮」はお芝居のようで、結構切ない話だった。2017/03/12

ラルル

15
黒木さんと我妻さん、凄いコンビで作りましたね。表紙もとてもステキです(笑) 前半に我妻さん、後半に黒木さんを持ってきたのも正解ですね。『おんまさま』が一番好きです、お祖母ちゃんの昔話って怖い。『楓と白木蓮』では隣り合った木々の織り成す悲しく切なく壮絶な物語が胸を突きました。所で「すいかずら」内の誤字に爆笑してしまったんですが私だけ?スーペーってw2013/09/01

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