内容説明
明神ちさとによる、自身の実体験と丹念な取材によるシリーズ第二弾が登場!恐怖の深淵に迫る実話怪談40編を収録。
著者等紹介
明神ちさと[ミョウジンチサト]
神奈川県出身。怪談、ホラー、ミステリー嗜好のライター。新宿ゴールデン街にあった「BAR幻影城」の元女城主(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夢追人009
142
カバーの女性は著者とは別人の方で傀儡師モデルのMADOKAさんという方だそうですがインパクト大で、この世の者ではないような異様な迫力に満ちていますよね。本の中身は土地に根差した怪談噺が多く、時には飛躍し過ぎて強引な推測に思える結論もありますが、でも不気味な物語はどれもドラマチックで読み応えがあって楽しめますよ。『[悲哀]いない子の輪郭』児島さんの通学路の途中に嫌な場所があった。用途不明な薄汚れたブロックの壁があり子供の姿が白色の輪郭線で描かれている。噂ではある小学生が友達を壁の前に立たせてなぞったらしい。2021/03/06
HANA
55
実話怪談集。前書きにもあるように日本の風土に根差した怪異が多く集まっているようだが、個人的にはそういう怪談には郷愁を感じる部分が多かった。遥か昔黄昏の中を家路を辿っているような、どこか幼い時に聞いたようなそんな話。子供時代を思い出す話が多いからかな。無論そんな話ばかりではなく、嫌さ満載の話ももれなく収録されていてそちらも満足。「羅漢さが揃うたら」の土着の嫌らしさや「嵐が暴いた迷宮の家」の不可解さ等、嫌らしい話を上げたら切りが無いほど。叙情と悪夢の二本柱が非常に上手く機能している、そんな一冊でした。2014/11/04
ラルル
27
前半、少しまどろっこしい文章で「これが続くとキツいなぁ」と思いましたが最初だけで中盤からは大丈夫。強く印象に残る作品はありませんが、全体的には悪く無かったです2016/08/30
澤水月
14
読み終わるの勿体なく1話ごと溜息、てほど面白い。ヒトが人外に遭遇ばかりでなく、ヒトの方が異界に近づいた時に怪異を視やすいのでは_逆転発想からスノボ等空中高さ極めるXスポーツ/壁、崖など垂直世界…等の極限状況を生きるアスリートや特殊職の人々に聞く体験談に大興奮。戦時の無惨な話も複数あるが思い切り文体を変え幻想の紗をかけることで語り手の遣る瀬ない思いに配慮しつつ鎮魂の趣深く纏めているのに舌を巻いた、下品に後味悪く書くやり方をしない佇まい。風俗やラブホ系はちゃんとエンタメ的、性の哀しみの書き方心得てる(コメ続2014/10/03
堆朱椿
7
ノスタルジックな実話怪談。「先ノ先」は、私も似たような話を聞いた事がある。あるジャンルのプロの方がとても不思議な話をするので、その方に「先ノ先」と同じ質問をしたら似たような答が返ってきた。達人、リスクスポーツ、山、日常の境界を越えると、さりげなく異界に繋がったりするのかもしれない。2014/11/12




