内容説明
ヴィクトリア時代、ロンドン。出版社の秘書エマは、いつか作家になることを夢見ながら雇い主マーロウ子爵のため献身的に働いていた。放蕩子爵のスケジュール管理、妹や愛人へのプレゼント選びまで…。そして30歳の誕生日、何度原稿を渡しても出版に値しないと言っていたマーロウがひとかけらも読んでいなかったことをエマは知った。憤るが仕事をやめる決心はつかず、代わりにずっと我慢していた贅沢な扇を買おうと思い立つエマ。ところが、若く幸福そうな令嬢にその扇を買われてしまう。その時彼女は決意した。キスすらしたことがなく、品行方正、ただ待ち続けてきた生き方を変えようと―。エマは辞表を出し、作家として売込みを開始する。ところが困ったのはマーロウだった。いつしか会社は“地味で退屈で有能な”秘書なしでは回らなくなっていたのだ。背に腹は変えられず、エマのフラットを訪れたマーロウは、つまらない女だと思っていたエマが輝く赤い髪と情熱すら持っていることに気づく。とまどいながらも引きとめようとするマーロウだったが…。リタ賞ファイナリスト作品。
著者等紹介
ガーク,ローラ・リー[ガーク,ローラリー][Guhrke,Laura Lee]
サンタモニカ出身、両親が都会を離れることを決めたため、7歳でアイダホ州の片田舎に移り住む。ボイシ大学でビジネスの学位を取得。稼げるキャリアを追求してハリウッドでケータリング事業を展開していたが、30歳を機にアイダホに戻り執筆を開始した。これまでに多数のヒストリカルロマンスを発表、リタ賞ほか、数々の賞を獲得している
森なおみ[モリナオミ]
茨城県出身。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒。メリーランド大学大学院教育学部修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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