内容説明
大阪は十三に実在する「怪談社」。そこに所属する怪談師、紗那と紙舞。彼らの独自の取材網で集めた誰も聞いたことのない恐ろしい話を62編収録。
目次
紙舞(つたのように;やきんのかんごふ ほか)
紗那(ツタエノコシ;ザンコクゲキ ほか)
怪談社(渇夜;迫座 ほか)
死導(祭;車椅子 ほか)
著者等紹介
伊計翼[イケイタスク]
怪談社の秘密書記。フリーライターでもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夢追人009
147
怪談社は大阪市十三の実話怪談蒐集団体だとの事で関西の人情が沁みる泣ける話を紹介しますね。『振子止了』阪神淡路大震災の時に神戸の避難所で聞いた話でおじいさんの家の古い振り子時計が止まって電池を入れ替えても動かず愛着がありそのまま飾っていた。ある朝目覚めると死んだおばあさんが枕元に坐り時計を指差し「時間ですよ」と言って外へ導く。おじいさんが家を出た瞬間に凄まじい轟音と共に地面が揺れ自宅を含めた周囲の住宅全てが倒壊する。おばあさんの姿は消え家の下敷きになる所を助けられた事に気づく。振り子時計の時刻は5時46分。2020/10/24
かおりんご
26
ホラー。最近ハマっている怪談社さん。さらりと読める。薄ら気味悪いものや、ぞっとするもの、不思議なものまで幅広い。聞いたことのある話も入ってました。2020/06/05
Spok
8
不思議な話、怖い話どれも短い話なのでサクッと読める。怪談社ライブでの両氏の話が実に素晴らしくすっかりファンになってしまった私には二人の日常の話はとても楽しく読めた。2017/10/21
ラルル
8
怪談の中身はそんなに悪くは無いですが、途中途中に挟む怪談社の2人(紗那と紙舞)の話が邪魔。特に紗那の傲慢で他者を見下すような人物像は不快感を抱くばかりで「こんなヤツの集めた話を読んでるのか」と思うと本編の怪談も素直に入って来づらく、折角の話も台無しでした。2012/12/05
HANA
6
怪談を読んでいて盛り上がってきたところで、作者達の自分語りが入って興が削がれる。このような短い話の積み重ねで雰囲気を盛り上げていくタイプで、中断させられるというのは致命的ではないか。次からは作者はあまり前面に出ない方がいいかも。2010/06/01