内容説明
かかってしまったら二度と解けない不思議な猫の魔術。犬ほど愛想がいいわけでも、忠実でもない。人の役に立つわけでも、芸が出来るわけでもない。生意気、自分勝手、わがまま、気まぐれ、マイペース…。でもなぜか愛してしまう不思議な存在“猫”に翻弄された４０人の各界著名人たちが猫をこよなく愛する人へ贈るハードフルエッセイ集。
目次
飼い主の修行（群ようこ）
金色の瞳のハハから、そして天からのあずかりもの（下川香苗）
愛しあっていたジョンとミケ（里中満智子）
私じゃだめ？（浅生ハルミン）
猫と娘（浅田次郎）
私は母猫か（石坂啓）
美雨とマイキーの往復書簡（坂本美雨）
「猫」と「ねこ」（高村薫）
うちのネコ（小沢昭一）
アイ・コンタクト（やまだ紫）〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saga
41
「ねこ新聞」というのがある、というのはあとがきで知った。寄稿したのは各界の著名人ばかり（私の知らない方もいたが）。どなたも猫に対しての愛情に満ちていて、しかも猫の下僕になるのも辞さない方々。自分には真似できないなと思った。この本に出てくる猫が天に召される場面は、どの方の文を読んでもウルッときた。たぶん、今保護している子猫達が里親さんに引き取られたら泣いてしまうかも知れない。2014/07/11
ぶんこ
29
文中の全ての猫ちゃんが愛おしい。 寒川猫持さんの「生傷が絶えないのが嬉しい」は、我が家の猫苦手だった夫の事でもあって、思わずニヤニヤ。 両手の傷が癒えないうちに、新たな傷を求めて猫にちょっかいを出しています。 猫好きは皆同じなのですね。 最後の、あさのあつこさんの次男さんが、事故死した愛猫を抱いて「ちくしょう」と呻いたとの一文には、同感の涙が溢れました。2014/05/06
あつひめ
21
猫・猫・猫・猫・・・最初から最後まで猫。そして今自分の膝の上を見ても猫。これは猫好きにはたまらない一冊です。読みながら・・・うちの子はね～と比べちゃったり。こういう本があってもよいと思います。猫好きにはオススメの一冊。2010/04/29
AZUKI
12
ぷぷっと笑える話や、涙無しには読めない話等々、猫話盛りだくさんの贅沢な本でした。いや、もう、私は猫なしには生活出来ません。2013/12/23
cozicozy
11
猫は、飼い主にとって家族あったり、同等の位置関係であったり...さまざまです。どんなに長生きしても、人より長くは生きることができない。だからこそ、大切にして、大切に時間を過ごす。もうこの世にはいない猫たちのことが綴られた物語は、胸がつまります。大事にしてくれた方々とくらせた猫たちは、幸せだなぁと感じました。人間と猫の関係は、寄り添いでもベタベタしないドライな感じ。お互いを思う愛情は、いっぱいで、動物がそばにいる生活っていいなぁと思うのでした。2011/12/04
