竹書房文庫
東京伝説―渇いた街の怖い話

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  • サイズ 文庫判/ページ数 223p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784812426524
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0176

内容説明

留守中にシャンプーボトルに得体の知れないものを入れられる。深夜のエレベーターに乗ると、扉が開いた途端に凶器が飛んでくる。そば屋の男は死んだ妻の遺灰を混ぜてそばを打ち、タクシーの運転手は、客が寝ている間にアクセルを踏んだまま自殺する…。21世紀バビロン―土と緑の消えたアスファルト・ジャングルには、もはや血に飢えたケモノは存在しない。だが、その代わり新たなるケモノが誕生した。それは愛に飢え、情に渇いた「人間」というケモノである。彼らは今、無差別に人を襲い始めた。渇く心のまま、狂気にひた走る彼らの攻撃をかわすことは難しい。敵は笑顔で我々の中の紛れ、隙を窺っているのだから―。

目次

あれ?
面接
デリバリー二題
バイト
帰宅
ゼリービーンズ
巣作り
テント
ロードショー
鰐笛〔ほか〕

著者等紹介

平山夢明[ヒラヤマユメアキ]
神奈川生まれ。コンビニ店長、自販機の営業など様々な職歴の後、映画の批評、来日俳優のインタビュアーなどを経て『異常快楽殺人』(角川書店)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

255
平山夢明さんの東京伝説シリーズは現代社会の怖い実態をこれでもかとばかりに描いて呪分とえげつない描写もありますが、救いは常に語り口が明るくご陽気で読後に決して気分を落ち込ませるような書き方をされていない点だなと思いますね。『大当たり』小柴さんは去年の秋、ある会社から新春感謝大プレゼントと銘打ったハガキを受け取り、十万名の中から超高級国産車が当たったと書かれ、受ける場合には保険や税金などの登録諸費用が実費でかかるとあった。彼女は当選権を獲得する事を連絡し三十万円ほどを振り込んだ。あれから半年経つが車は来ない。2022/04/30

鬼灯の金魚草

38
おばちゃんはもう怖くて怖くて。こんなん読んでたら、オバケのほうかなんぼか可愛らしい。「跳ねて転んでまた飲んで」なんて考えただけでちびりそう。あ、これは年齢か?(T-T)2017/08/10

★YUKA★

35
もう、痛い…描写が…盛りだくさん…!でも嫌いじゃない😂 人間が一番恐ろしいです。2020/05/14

いしかわ

35
平山夢明の作品は、気味が悪く読後感が悪い。それが魅力で、その狂気に触れたくなってしまう。短編集で淡々と不気味な世界を見せてくれるので時折うっ、と比喩ではなく、吐き気を覚えてしまうほどだった。黒さを受け入れる間もなく、次々と深い闇に突き落とされるようなこの短編集はあまりにも気持ちが悪い。なのに、私はまたページを捲る。2015/10/09

じゅんぢ

28
今回、一番印象に残った話は「跳ねて転んでまた飲んで」。何をやらかしたらあんな目にあうのか気になる。2020/08/19

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