内容説明
冷戦時代のアメリカ。ソ連からの移民として、未来に希望を持てない暮らしを送っていたユーリー・オルロフは、弟のヴィタリーと共に始めた武器の闇取引で、天性の才覚を発揮した。ギャング相手に始めたビジネスは、やがて紛争地域へ大量の兵器を密輸するところまで拡大する。しかし、インターポールによる追及、「死の商人」としての苦悩に少しづつユーリーは追い込まれ…。「戦争の王」と呼ばれた男は、どこへ行きつくのか!?事実にもとづいたエピソードをふんだんに取り入れ、圧倒的なリアリティで迫る社会派ヒューマンドラマの快作。
著者等紹介
ニコル,アンドリュー[ニコル,アンドリュー][Niccol,Andrew]
1964年、ニュージーランド出身。映画監督。脚本家。『ガタカ』(97年)で長編映画監督としてデビュー。『トゥルーマン・ショー』(98年)の脚本で、アカデミー賞最優秀脚本賞にノミネートされた。『シモーヌ』(02年)でも脚本と製作を担当。最新作では『ターミナル』(04年)の原案、製作総指揮を手がけた
鎌田三平[カマタサンペイ]
1947年生まれ。英米文学翻訳家、評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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スー
20
内容の為にハリウッドで制作できなかった問題作。実在の武器商人と実際の事件をモデルに書かれているのでリアルで面白く読めました。ウクライナ出身のユーリは惨めな生活から抜け出したいと思ってギャングに銃を売る事から始め、いつしか大商人に、そしてユーリを逮捕しようと執拗に追いかけてくるインターポールの捜査官ジャック、この二人の攻防だけでも楽しめるのに世界の裏側も知る事ができる一石二鳥の本でした。映画も好きなんだけど、あまり成功しなかったみたいで残念でした。撮影に使われた戦車やヘリは実際の商品でその後売られ、2018/07/30
hamham
12
同名映画のノベライズ。ニコラス・ケイジ、イーサン・ホーク、ブリジット・モイナハン等の俳優を起用しながらちっとも聞いたことのないこの映画は、内容・テーマからハリウッドでは制作されず独立系で公開されたとか…。これはリアル版『虐殺器官』のお話。なぜ世界の貧しい地域に、反政府組織に、テロリストに、武器が行き渡るのか。すべては「敵の敵は味方」という言葉に集結される。あとがきで語られる日本の歴史における武器輸入にぞっとした。戊辰戦争の武器はどこからきたか?その答えは本編とあとがきを読んで一緒にぞっとしてください。2015/07/12
ハゲ
3
2か月の間に映画3回見て、OPだけだと15回以上見てしまったwwなので購入。小説だからもっと心理描写が細かい事を期待したけどそれほどでもなかった。でも一応ユーリーはビビってたのかとちょっと安心。2013/02/27
リタ
2
ノベライズ小説がどの程度映画の内容に準拠してるかって作品によって結構違いがあるけど、これはほぼシンクロ率100%だった。新しい情報はほとんど無いものの、文字の情報量で「あっそういう事でしたか」的な理解は進んだし、ビジュアル多いのも嬉しい2020/09/03
takuya
1
映画化に大失敗したような作り。最後の5分くらいだけおもしろい。冷戦終わってたくさんの兵器が、外へ放出されたんだろうか。2015/02/22
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