内容説明
若いながらも天才的なスリの腕前を持つコ・ボクスは、ある日、銀行から金を下ろしたばかりの若い女性、チョン・キョンのバッグから、下ろした金を掏り取ろうとするが、彼女のバッグから出て来たものは、真っ白い子犬だった。車道に走り出てしまった子犬を追って車に轢かれそうになったキョンを助けたボクスは、キョンと眼が合った途端、恋に落ち、この日を境に数奇な運命を辿る。キョンを見守り、関わるうちに、いつしか社会の裏を生きてきたボクスも、日の当たる場所に目を向けるようになる。様々な障害がボクスの前に立ち塞がるが、ボクスは持ち前の強さと優しさで、乗り越えてゆく。本当の友情、本当の生活本当の愛、生きることの意味を真面目に考え実行するボクスは、果たして何を失い、何を得る事が出来るのか…。
著者等紹介
大久保裕文[オオクボヒロフミ]
建築家、都市計画家として地方都市のまちづくりに携わる。佐賀大学、九州産業大学、九州国際大学等でデザインや都市計画論の講義を持ち、文筆活動も行う。九州芸術工科大学大学院(現九州大学)修了。北九州市小倉北区在住
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